新しい年度が始まる4月。
「もう慣れましたか?」
という言葉をよく聞きます。
ならし運転、指ならし、など、本調子に入るための準備の言葉もあるくらいです。
国立音大が数年前から行っている「基礎ゼミ」というシステム。
新入生のための大学に「慣れる」ための時間です。
入学式の翌日、いきなり授業で互いに顔を合わせる、というのではなく、履修の仕方、大学の設備、スタッフ、教授陣などを知ってもらい、スムーズに大学生活に入るためのゼミです。
モーツァルトの27番のコンチェルトを「基礎ゼミ」コンサートで弾かせていただいたときのことが思い出されます。
今日は、楽器資料館に新入生と一緒に行き、資料館のスタッフからガイダンスを受けました。
先生の中にも楽器資料館は初めて、という先生もいらして、大学を知る良いチャンスと言えるかもしれません。
楽器資料館は、昨年の地震で被害を受け、昨年の基礎ゼミは、見学中止となりました。
今年は、それらの修復作業を終えたあと、あらためて資料館の楽器たちに会うことができました。私は、今年からピアノ・プロジェクトの研究所員の一員として、楽器学資料館での研究にも携わらせていただくこととなりました。
大学が誇る貴重な楽器、資料の数々、それらの整理、活用は、一朝一夕ではかなわない大変な作業になることとは想像に難くありません。
楽器に触れ、演奏させていただく者として、研究の第一線の先生方と歴史的楽器とともに過ごす時間が楽しみです。
新入生のみなさんも、ぜひ、水曜日の開館日、楽器学資料館に足を運んでください。
大学の外の方の訪問も歓迎です。
試弾楽器が毎週変わります。
スケジュールは、国立音大ウェブサイト で。
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