ホテルをチェックアウトし、近くの巴波川(うずまがわ)まで散策。今年も春の風物詩「うずまの鯉のぼり」を見ることができました。「1151(いいこい)」にちなんで1151匹が掲揚された川辺は壮観です。
今年の発見は、「鯉のぼり」の下、流れる川では本物の鯉がたくさん泳いでいたことです。おそらく昨年もたくさん泳いでいたのでしょうが、あまりの「鯉のぼり」の多さに仰天して、下を見ないで終わってしまっていたのかもしれません。それはそれは見事な色とりどりの鯉が悠々と泳ぐ様は、日本の伝統美そのものでした。昨年、鯉の稚魚の放流チームに出会い、「どこからいらしているのですか?」とお聞きしたら「神戸から」とのことで嬉しくなりました。鯉に出身地を聞くすべはありませんが、関西泳ぎをしていた鯉もいたはずです。

散策にピリオドを打ち、西方音楽館・木漏れ日ホールへ。
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全曲演奏会シリーズ第4回。今年は「春のもよおし」の一コマとして出演いたしました。
昨日の「木漏れ日」にピッタリの春の陽気とは裏腹に、昼前から嵐がやってきました。
「春のもよおし」から「嵐のもよおし」へ。
本来、私、自称「晴れ女」なのですが、プログラムの「テンペスト(嵐)」のせいでしょうか。。。
庭から直結のロビーのしつらえをビニールシートの風除けなどで、雨仕様に変更してくださいました。出来立て珈琲や馬酔木の林檎ケーキなど手作り感満載のロビー。それにしてもこんな大雨、果たしてお客様はいらしてくださるのでしょうか。。。一人でもいらっしゃったら、その方のために一生懸命弾こう!と思っていたのですが、心配は杞憂に終わり、遠路いらしてくださるお客様も交えて、会場は満員。感謝の中で演奏させていただきました。


「人間だから完璧とはいかない。初日から最終日まで毎回変化したり進歩したりしながらひと月の舞台を乗り切る」とオペラ歌手が仰っていましたが、ピアノ弾きも同じ。ここからひと月。彫琢を重ねていきたいと思っています。
このホールを音響設計された故 永田穂先生が「ホールは育つ」とかつて仰っておられました。演奏家の気迫によって、聞いてくださるお客様の心によって、空間も響きも変化していきます。
西方音楽院の院長でもある中新井館長さんは「わらべ歌の会」を主宰されたり、多くの音楽家を招聘する中で、ホールを育ててこられた方です。特に古楽器の響きに合う親密な空間は、チェンバロの渡邊順生先生やフォルテピアノの七條恵子さんなど素晴らしい演奏家の方々から高い評価を受けています。

来年「3月13日久元祐子ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全曲演奏会第5回@西方音楽館」が決まりました。
それまでに海外の演奏会も2回あり、チェンバロ、フォルテピアノなど歴史的楽器のコンサートも予定しています。レコーディング、コンチェルト、室内楽の本番など、毎回毎回を全力投球で音楽時間を重ね、次回は「ワルトシュタイン」などベートーヴェン傑作の森に分け入っていきたいと思います。
三月なので「鯉のぼり」を見ることはできないと思いますが、栃木の皆様と春にまたお会いできますよう。。。お元気で。


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