7月10日(金)東京オペラシティ リサイタルホールにて開催されました日本モーツァルト愛好会第556回例会に出演いたしました。共演は指揮の伊藤翔さんです。

長い日本モーツァルト愛好会の歴史の中で、なんと2台ピアノの演奏会は初めてだとか。
使用楽器は、オペラシティホールに常設のベーゼンドルファー・インペリアルとスタインウェイのフルコンサートグランド。
2台の音色の違いも愉しんでいただきながら、モーツァルトが2台のピアノのために残した作品として完成された対照的な2曲を中心に舞台にかけました。
魔笛序曲(ブゾーニ編曲)でスタート。

伊藤翔さんは、先月、この曲を本番で指揮したばかり。トークコーナーでは、「この曲は2つにも4つにも振れる、いわゆる振りにくい曲なのでよくコンクールの課題曲になるんです。」とのこと。師匠の湯浅勇二先生は「指揮者が振りにくい曲に名曲が多い」と仰っていたそうです。たしかに弾いていてもワクワクする名曲!
続いて「2台のピアノのためのソナタKV448」。優秀なお弟子さんアウエルンハンマー嬢との初演の時、彼女が第1ピアノ、モーツァルトが第2ピアノを弾いたそうです。アウエルンハンマー嬢のことをモーツァルトは手紙の中で「デブでブスで吐きそう。画家が悪魔の絵を描くなら彼女の顔を使うだろう」などとあり得ないくらいの酷い言葉でけなしています。けれど「うっとりするような演奏をする」とも書いています。今回彼女の肖像画をネットで探したら、鼻筋の通った理知的で可愛いお顔。肖像画なので、実物より多少綺麗に修正して描いた可能性はあり、その分、差し引いたとしても、お父さん宛ての手紙で、好意を悟られないよう、わざとカモフラージュするためにひどいことを書いたのでは?!と思った次第です。私がアウエルンハンマー嬢目指して第1ピアノを担当。モーツァルト役が翔さんでした。

続いて「フーガ」。やはり前衛的とも言えるこの曲のインパクトは強く「弦楽合奏版では聞いたことがあるけれど、原曲の2台ピアノで聴くのは初めて。アバンギャルドの1曲、聴けてよかった!」と愛好家の皆様から仰っていただきました。
最後は、21番のピアノ協奏曲。オーケストラパートは伊藤翔さんの編曲で聞いていただきました。常にオーケストラの楽器の音が聞こえてくる翔さんのピアノでした。アンコールは、グリーク編曲KV545。そして最後は連弾でお開き。
伊藤翔さん、そして譜めくりをお願いした国立音大卒業生の藤田美久ちゃんと。

モーツァルト愛であふれた皆様と過ごした一日でした。ありがとうございました!


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