モーツァルト生誕270年、モーツァルトのコンサートが続きます。「海の日」の今日、山の風景が美しい菰野でレクチャーコンサートに出演。
前日から三重県の菰野ピアノ歴史館に入らせていただき、ピアノの配置決めとリハーサル。
夜は「美人の湯」として知られる菰野町の「湯の山温泉」で、伊勢湾を遠くに眺めつつ久しぶりのリラックスタイム。
今回は、5台のクラヴィーア(鍵盤楽器)を弾かせていただきました。
ベーゼンドルファー165(1890年製オリジナル)
ベヒシュタイン(1899年製オリジナル)
チェンバロ (タスカン・モデル1769年製を河合楽器が復元制作)
スクエアピアノ (ヨハネス・ツンぺ制作楽器の復元)
フォルテピアノ(ワルター・モデル1795年製の復元)
ウィンナーアクションのベーゼンドルファー独特の感触と響きは、ウィーンの街の香りを思い起こさせます。
そしてイギリスで人気を博したツンぺのスクエアピアノで弾くヨハン・クリスティアン・バッハは、イギリス貴族のお屋敷の優雅さが蘇るよう。満席の会場の中で、かそけき音に耳を傾けてくださったお客様の集中力に感謝です。
モーツァルトが幼年時代に学んだ曲や、影響を受けたハイドンの作品をチェンバロで弾き、ワルターピアノでモーツァルトのソナタと聞き比べていただいたり、チェンバロからピアノへ、、、という変遷の歴史をお話しさせていただきました。


楽器のラインナップが凄すぎて、お話ししたいこと、デモンストレーションしたい曲が無限大に出てしまい、早口にならないよう気をつけながらのレクチャー。
でも今回のサブタイトルは「歴史的ピアノで楽しむモーツァルト」。じっくり歴史的ピアノの響きを愉しんでいただこうと、菰野ピアノ歴史館初の試みに挑戦させていただきました。
ウィーン式アクションのベーゼンドルファーとイギリス式アクションのベヒシュタインでの2台ピアノ作品の演奏です。お付き合いくださったのは、瀬戸市の素敵なピアニスト鈴木久美子さん。楽しいアンサンブルの時間でした。

現代ピアノで弾くデュオとは全く異なる響き。イギリス式とウィーン式2つの潮流で発展してきたピアノの歴史ですが、2台が融合することで互いの良さを再確認。不思議で貴重な体験でした。
1900年頃のピアノは、それぞれの楽器の個性が花開いた黄金期。とは言え、100歳を超えたピアノで、思いのままに自由に表現できるのは、それを支えてくださる技術者の皆様のご尽力あってこそ。お暑い中(帰りの名古屋駅では40度を超える酷暑!)、長時間に亘り楽器の調整をしてくださり、本番、最後の1音まで見守ってくださいました。
お世話になりました菰野ピアノ歴史館の皆様、そして全国からご来場くださいました皆様に感謝申し上げます。

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