森のコンサート(ベーゼンドルファー聞き比べの集い)

夏に八ヶ岳の麓で会いましょう!のお声がけで、ベーゼンドルファー・コンサート(於:智源山房)に出演。
楽器は、ベーゼンドルファーのインペリアル(2011年製)、ヨハン・シュトラウスモデル225(2003年製)、ヨハン・シュトラウスモデル200(1911年製)の3台です。

ワイン会の「飲み比べ」は異なる産地からできたワインの個性を楽しむことが多いかと思いますが、この日の3台は、同じ産地ウィーン!ちょっとマニュアックな聞き比べです。
お客様は、遠路、名古屋からいらしてくださった20名の皆様。

以前、尊敬するサックス奏者の雲井雅人先生が「やっぱり音楽は近くで聴くのが一番!昔の貴族は近くで聴いてたもんね。」と仰っておられましたが、
たしかにベーゼンドルファーから生まれるウィンナートーンの波動と空間の共有は、近距離ならではの愉しみ・・・の感がありました。
エキストラキーの低音を伴うインペリアルの深みは「他を持って代え難し」ですし、ヨハン・シュトラウスモデルのバランスの良さとウィーンならではのまろやかさは、やはり「ベーゼンドルファーの看板娘」としての魅力を備えています。

そのヨハンシュトラウス・モデルでも2003年製と1911年製では、音の質感が違い、後者の乾いた木のコロコロとした軽やかさは、独特のものがあります。
ベートーヴェン、モーツァルトなどの古典、そしてシューベルト、ブラームス、ヨハン・シュトラウス、シェーンベルクなどウィーン所縁の作曲家のプログラムで音の香りを味わっていただきました。

今回、めったに起きないハプニングが!!
「お客様の中にお医者様がいらっしゃいましたらすぐに乗務員にお知らせください。」という緊急放送を以前飛行機で聞いたことがありますが、
このたび、1911年製の鍵盤が一個上がってこなくなるという事態がおきました。雨と人の息による湿度の変化が原因のひとつかと思われます。なんと言っても115歳の歴史的ピアノです。現代ピアノの堅牢さに比べると大変デリケート。。。

真ん中のレの音一つですが、重要な音なので、「うーん、困った・・・」ということに。
そこで菰野ピアノ歴史館、岩田光義館長様にお願いし、応急処置をしていただきました。

ピアノの構造が見れて嬉しい。直る過程なんてめったに出会えない。と興味深々の皆様。

レの音が無事綺麗に蘇った瞬間、岩田館長に全員の賞賛と拍手!!です。
こんなハプニングもサロンならではの臨場感でした。

夜は、蓼科の森 ペンション ポストホルンにて懇親会。釣りをご趣味にされておられるY先生の絶品「いかの沖漬け」は、山で頂く贅沢な一皿!名酒と共にたくさんいただいてしまいました。

音楽の楽しみ方、そして人生の楽しみ方を熟知されておられる皆様の話題は、多岐にわたります。定員12名のペンションに20名という窮屈さもなんのその。「夏の想い出」楽しいひとときをありがとうございました。

コメント

  1. MINORU NAKAURA より:

    チャーミン久元祐子先生
    ​素晴らしい演奏と温かいひとときを届けてくださり、本当にありがとうございました。
    ​智源山房での「ベーゼンドルファー聞き比べの集い」は、まさに近距離のサロンならではの贅沢で濃密な時間でした。
    3台の個性あふれる響きも大変印象的でした。特にインペリアルの低音が持つ「他をもって代えがたい」深遠な響きに魅了されました。1911年製のピアノが見せた、軽やかな音色は、時代を超えて語りかけてくるような独特の味わいでした。
    また、途中で生じたアクシデントと、応急処置での拍手と一体感も、まさにサロンコンサートならではの醍醐味であり、忘れられない「夏の想い出」となりました。
    夕食会のポストホルンでは温かな空気感に包まれ、音楽と人生を噛みしめる一日となりました。

    朝夕の寒暖差も出てくる頃かと存じます。どうかご自愛いただき、また素敵な演奏をお聴かせいただけますことを心より楽しみにしております。

    • 久元 祐子 久元 祐子 より:

      NAKAURA MINORU様 ご丁寧なメッセージをありがとうございます!!遠路、いらしていただきまして、こちらこそありがとうございました。心より御礼申し上げます。岩田館長様ご夫妻からいただきましたた今回のご縁に感謝です。また菰野、名古屋でお会いできますことを楽しみにしつつ、腕を磨いてまいります。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。