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- サルジニア王国の首都
- モーツァルト父子は、ミラノ滞在中の翌1771年1月の後半、ミラノから足をのばしてトリノを訪れています。トリノ訪問の目的はよくわかっていません。
トリノは、北イタリア西部、ピエモンテ地方の中心都市です。
もともとは、サヴォイア公国の宮廷が置かれていましたが、1720年、サヴォイア家がサルジニア島を譲り受け、サルジニア公国が成立するとその首都となりました。
モーツァルト父子がトリノを訪れた時のサルジニア国王は、カルロ・エマヌエーレ3世 (Carlo Emanuele III, 1701 - 1773)でした。
1860年代には、イタリアの統一をめざしたこの国の首都が置かれています。
ポー川のほとりの、上のようなアーケードの街並みが美しい都市です。15世紀の初めには、大学も設立されています。
モーツァルトが訪れた当時、トリノの宮廷楽団には、イタリアが誇る名ヴァイオリニスト、ジュリオ・ガエターノ・プニャーニ(Gaetano Pugnani 1731 - 1798)がいました。彼は、ヴィオッティの先生としても知られ、後にヴィオッティとともにロシアにも演奏旅行を行っています。
- フィアットの本拠
- トリノの旧市街のアーケードの内部は、右の写真のように、カフェテラスがある素敵な空間がしつらえられてあります。
一方、トリノは、今日、北イタリアを代表する工業都市です。
フィアット社の本拠地で、イタリアのデトロイトとも呼ばれ、全イタリアの自動車生産量の約8割がここトリノで生産されているそうです。
また、ピエモンテ特産のワインの産地でもあります。
(このページの写真は、Europark からお借りしています。)
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