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- 従僕ヴィンター
- スイスの各都市を訪れたモーツァルト一家は、ふたたびドイツに入り、ドナウエッシンゲンに着きました。ドーナウエッシンゲンはフライブルクに近い小さな町です。
左は、モーツァルトが滞在したとも伝えられるシュロス(城)です。巨大な城館です。
レオポルトが残したモーツァルトの作品目録には、ドナウエッシゲンで作曲されたとされるチェロの独奏曲が記されていますが、失われてしまいました。新モーツァルト全集は、「 KV 33b チェロ独奏曲 (散失」と整理しています。
また、ドナウエッシンゲンには、パリで別れた、かつての従僕、ゼバスティアン・ヴィンターがいました。ヴィンターは、この地のフュルステンベルク候に仕えていました。
かなり後のことになりますが、モーツァルトがウィーンに移り住んだ後の1784年4月、レオポルドは、このヴィンターに宛てて、自分の手元にあったクラヴィーア・ソナタについて書き送っています。この手紙は、謎の多い、モーツァルトの KV 330、331、332、333の4曲のソナタについて書き残された最初の記述かと思われます。
- ドナウの源
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ドナウエッシンゲンの街は、ヨーロッパの大河、ドナウ川の源流とも言われています。
左の写真は、ドナウの支流ブリガッハ川。 この少し先でブレック川が合流し、ドナウが始まるとも言われます。 日本の小さな川の源流は、渓流を這いのぼった山の上にあることが多いので、この広やかな流れがドナウの源流と言われてもピンとこないかもしれません。
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