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- プファルツ選帝侯
- シュヴェッツィンゲンは、プファルツ選帝侯カール・テオドールの離宮があった街です。
宮殿はマンハイムにありましたが、夏の季節になると選帝侯とその家族や、取り巻きの貴族たちは、このシュヴェッツィンゲンに移ってくることになっていました。そこで、アウグスブルクを発ったモーツァルト一家は、ルートヴィヒスブルクを経て、マンハイムではなく、このシュヴェッツィンゲンに向かったわけです。
シュヴェッツィンゲンの城館と庭は、それは壮麗なものです。
当時ドイツ南西部を支配していたプファルツ選帝侯は、もともと古都ハイデルベルク に宮殿を置いていましたが、プロテスタントの抵抗に手を焼き、ライン川とネッカー川が合流するマンハイムに宮殿を移しました。
18歳のカール・テオドールは、マンハイムの宮殿が完成した1742年に即位しました。彼はとりわけ音楽に関心を示し、ヨーロッパ各地から優秀な音楽家を集めて、ヨーロッパ中にその名声をが鳴り響く宮廷オーケストラを編成しました。
18世紀の後半、マンハイムは、ヨーロッパ音楽の重要な中心のひとつだったわけですが、モーツァルトは21歳から22歳にかけてこのマンハイムに滞在し、マンハイム楽派の音楽家たちから大きな影響を受けることになります。
- 城館の庭園
- マンハイムから十数キロほど離れたシュヴェッツィンゲンには、1752年、宮廷劇場がつくられています。
そして、その前には、フランス風の美しい庭園(右の写真)があります。 モーツァルト一家は、7月14日にシュヴェッツィンゲンに着きました。宮殿を訪れ、選帝侯カール・テーオドールの前で演奏しています。モーツァルト姉妹とレオポルトの演奏は、選帝侯を喜ばせたようですが、同時に、マンハイムのオーケストラ、歌手たちの素晴らしい演奏技術は、レオポルトを驚かせたようです。 現在、この宮殿では、毎年春に有名なシュヴェッツィンゲン音楽祭が開催されています。
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