サントリーホールで行われた 第1896回 NHK交響楽団 定期演奏会に伺いました。指揮は、ヘルベルト・ブロムシュテット、コンサートマスターは伊藤亮太郎さん。
プログラムは、
ベートーヴェン/交響曲 第6番 ヘ長調 作品68「田園」
ステンハンマル/交響曲 第2番 ト短調 作品34
スウェーデンのステンハンマルの交響曲を生で聴くのは初めて。ご両親の母国がスウェーデンというブロムシュテットさんのタクトによる演奏を楽しみに、2階席右側ブロック中央に近い一番前の席に座りました。
芝辻純子さんのプログラムノートによるとステンハンマルの「交響曲第2番」は、スカンジナビアの風景を描写しているとのこと。ベートーヴェンを敬愛していたステンハンマルが、自然をどのように捉え、音世界を展開させていくのか、興味がありました。
ベートーヴェンと比べて聴くと、やはりベートーヴェンがいかに緻密に構築していくのかがより印象に残ることに・・・。様々な場面やアイディアが現れるのですが、それが全体として像を結ぶという感じにならないのです。もともとそういうことは意図していないのかもしれず、ベートーヴェンのあとに聴く私達が、勝手にそういう有機的な繋がりを求めるほうに無理があるのかもしれません。
あらためてベートーヴェンの「田園」の凄さのほうに感動してしまいました。
ブロムシュテットさんの颯爽たる姿には、驚愕。プログラムノートで91歳と知り、さらに驚愕。
田園の嵐の場面でも決して自然に抗ったり、興奮したり、ということはなく、自然に身を任せ、天からの響きに心を向けている姿が、高貴でした。
10月千秋楽の舞台、ということで赤い花束が贈られ、多くのファンの温かい拍手の中でコンサートが終わりました。
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