ばらの騎士

ON BOOKS advance の新刊、リヒャルト・シュトラウス:ばらの騎士(音楽之友社)。あまりの面白さに夢中になってしまい、電車を乗り過ごしそうになりました。「もっときわめる!1曲1冊シリーズ」の第7巻。 著者は、ヨーロッパ文化史のオ...

ウィーンに六段の調 

ホテル・オークラ別館で行われた、サントリーホール主催の〈音楽のある展覧会〉に伺ったのが2019年のこと。ベーゼンドルファーなども含め、ウィーン楽友協会の貴重な資料が展示された見ごたえのある展覧会でした。その折『ウィーンに六段の調』〈ブラーム...

姫君の世界史 エリザベートと黄昏のハプスブルク帝国 

この夏上梓された小宮正安先生のご著書『エリザベートと黄昏のハプスブルク帝国』。 白いドレスを身にまとった妖艶なエリザベートの肖像画、ハプスブルク帝国の紋章が本の帯にも施された美しい表紙です。金とピンクの壮麗な歴史絵巻の頁を捲ると、そこには、...
作曲家

シューベルトの”リアル”を求めて 

朝日カルチャーセンターでは、コロナ禍以降、オンライン講座が開催されています。その時間に会場に行くことが難しい場合も、コンピュータの前に座ることができなくても、あとで時間のある時に視聴することができ、ありがたい限り。 今回のオンライン講座は「...

ピアニストが語る!

台湾から音楽学者チャオ・ユアンプーさんが来日。国立音大にご案内したり、歴史的ピアノを弾きながら音楽ジャーナリスト森岡葉さんとともに音楽談義の楽しいひとときを過ごしました。 ちょうど先月『ピアニストが語る』(アルファベータブックス)シリーズ第...

音楽のような本がつくりたい

2020年に出版された『音楽が本になるとき』に続き、昨年暮れに上梓された『音楽のような本がつくりたい』。著者はアルテスパブリッシング代表取締役の木村元さん。音楽之友社で20年、そして独立されてアルテスパブリッシングを創業されて15年。音楽書...

眠る前の『ラトヴィア民話集』

1月半ばから試験期間が始まりました。演奏審査、論文審査、最終試験・・・と続く中、夜眠りにつく直前、副交感神経に移行するために読むのが、絵本か民話集です。 昨年末クリスマスコンサートの折、東川町のブースでお会いしたラトヴィア美女アルタ・ボイツ...

いつもモーツァルトがそばにいる。

12月の最終授業が終わり、「冬休み」という期間に入るのですが、この暮れからお正月にかけてが、大学の繁忙期と言われています。 お正月休み明けが締め切りとなっている試験・レポート採点、成績評価、来年度の授業予定、紀要論文の初校校正、実技試験レパ...

チャールズ・バーニー音楽見聞録〈ドイツ篇〉

「旅をしない者は、芸術家ではありません。」と語ったモーツァルト。日常から離れる旅の経験は多くのインスピレーションを与えてくれます。 海外への旅が出来なくなって1年がたちました。せめて画像で楽しみましょう!ということか、テレビでは「旅番組」の...

静寂から音楽が生まれる

10年以上前のことですが、ザルツブルク郊外ガーベルクの山荘で、ウィーンの三羽烏の一人、イエルク・デームス先生の指導を受けた夏、静かな星空の下で先生から言われた言葉を時々思い出します。 「YUKO!ここで本当の静寂を学んで帰りなさい。」 その...