神戸倶楽部にて開催されました「ウィーンの風 ペーター・ヴェヒター ヴァイオリンリサイタル」のピアノ伴奏を担当させていただきました。
神戸倶楽部の緑美しい雰囲気を目に焼き付けておきたいと思い、リハーサルの合間に散歩をしよう、、、と思っていたのですが、今年のプログラムはハードで、その余裕も無く終わってしまいました。
モーツァルトのヴァイオリン・ソナタ KV379ト長調は、私の大好きな曲の一つです。イドメネオのように堂々たる前奏を弾くとき、すっと体内が浄化されていくような気持ちになる不思議な曲です。
ドビュッシーのヴァイオリン・ソナタは、ドビュッシーが第1次大戦のさなかに作曲した最晩年の作品。しかも自ら癌に侵され、命を見つめながらペンを走らせたことでしょう。第3楽章最後にト長調の明るい響きになるのが、かえって胸にささります。
ベートーヴェン「クロイツェル」を終え、アンコールはクライスラーの「シンコペーション」など。独特のウィーン節は、回を重ねるごとに身体に入ってきているようにも思えますが、まだまだついていくのがやっとというところもあり、自由自在に遊ぶような大胆さに舌を巻いています。繰り返す時には決して同じことをしない。時間をかける瞬間とささ~~っと流す瞬間。
西宮プラバホールや中華会館での合わせも含め、アンサンブルの極意を伝達していただいています。「息がぴったり!」とお客様に仰っていただきましたが、次回はさらにパワーアップしたいと思っています。
打ち上げは、第一楼にて。
ご来場の皆様、お世話になりましたケイ・ムジークフロイデの皆様に感謝申し上げます。
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