二月大歌舞伎

午前中は、山田音楽財団理事会に出席。午後は、仕事のご都合でいらっしゃれなくなった歌舞伎通のA様が券をお譲りくださり、歌舞伎座へ。

今月の「二月大歌舞伎」は、は十三世片岡仁左衛門二十七回忌追善公演として、十三世の薫陶を受けた縁の方々が演じられる特別な月でもありました。

《八陣守護城》で朱塗り大船が周る迫力、《羽衣》を手に演じる玉三郎さんの神秘的な舞、《人情噺文七元結》で魅せる長兵衛、菊五郎さんの軽妙な江戸っ子台詞、そして最後の演目《道行故郷の初雪》での松緑さんのスケールの大きさとオーラに圧倒されました。花道隣のベストスポットで堪能した日本伝統舞台の形式美の世界でした。

客席はほぼ全員がマスク姿。客席の表情が見えない中での演技は、役者の皆様にとりさぞやりにくいことだろうと思いましたが、時節柄仕方のないこと。
長い歴史を代々継承し、芸を受け継いでこられた役者さんたちの無駄のない美しい動きと 艶やかで繊細な日本の色使いの舞台を楽しませていただきました。

幕間にのぞいた地下の木挽町広場には、お雛様の飾りが。

このひと月、コンサート、レコーディング、移動、卒業試験、大学院修了試験審査、期末試験審査、会議、、、と慌ただしい日常が続いていましたが、久しぶりにゆったりと日本の伝統を味わった午後でした。

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