嶋和彦先生 浜松市楽器博物館25年の軌跡

全日本ピアノ指導者協会本部で行われている音楽総合力UPワークショップ2020。今年度第9回の今日は、浜松市楽器博物館館長として、開館以来、館の発展に多大な貢献をされてこられた嶋先生をゲストにお迎えしました。
私もファシリテーターとして充実した内容のご講義を拝聴し、参集されたピアノの先生方からの質問も多く、活発で有意義なワークショップとなりました。

「MUSEUMは、ミューズが住む館」 という定義に始まり、「生きている博物館」を目指した25年の取り組みが紹介されました。収集保存、調査研究、教育普及、展示公開という伝統的使命を果たしてきた浜松市楽器博物館。
「楽器は、その素材や形、音の出し方や音色、さらにはそこから生み出される音楽を通して、それぞれの地域と時代に生きた人々の智恵や感性を鮮明に映し出す」 というシンボルメッセージを打ち出し、今では地域別に1500点以上の楽器を展示。日本が世界に誇る楽器博物館としての多彩なプロジェクトを次々に成功させてこられました。

「神がいる 祈りに出会う 美にふれる」という2015年の20周年のポスターは、記憶に新しいところですが、「音楽」という言葉を使わないで楽器を表現したこの素敵なキャッチコピー!は、印象的でした。
教育学をご専門とされた嶋先生のお話は、とてもわかりやすく、しかも関西ご出身ということもあってか、常に会場を笑いに巻き込み、ロジカルな展開を決して堅苦しく感じさせないノリとオチに、皆が惹きつけられました。

受講された方からの質問に対し、楽器技術者育成など、今後の課題についても語ってくださった嶋先生。
楽器学が身近になり、そして音楽の総合力を目指す意味でも「音楽総合力UPワークショップ」にピッタリとはまったご講義でした。

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