国立音大、怒涛の新学期。あっという間に3週間が過ぎました。桜の花がツツジに変わる頃、履修者名簿も揃い、レッスンの時間割も決まり、ほっと一息。
今年度もピアノ個人レッスンの他、学部の授業として「ピアノ・リテラチュア」「演奏論」「作曲家と作品研究」「鍵盤楽器講義(演奏解釈)」大学院の「作品研究」「テーマ別演習(歴史的楽器と作品の関連)」を担当します。
レッスン室のある新一号館と教室が入った棟、それに楽器学資料館や図書館を行ったり来たり。キャンパスが広いので、一日が終わると万歩計は7000歩。
オムニバス形式のピアノ・リテラチュアは、コーディネーターを務めており、スペシャリストをお迎えしています。
年度始めは毎年バッハ。全身にバッハ愛が漲るチェンバリスト、武久源造先生をお呼びしています。
「バッハは、ピアノという新しい楽器を気に入り、その可能性を確信した!ジルバーマン制作のピアノをおそらく自分でも購入したし、他の人にも勧めた。」と熱弁をふるい、ご自分もジルバーマン・ピアノの調整、改良を行ってしまうほど。
「みんなが”平均律クラヴィーア曲集”なんて言うけど、間違ってる!”適正率クラヴィーア曲集”というべき!」
「2回結婚し20人の子供を作った作曲家なんて他にいない。しかも牢屋に入った事もある、いわば前科一犯!」と人間バッハに迫ります。
迫力の演奏と本音トーク、膨大な知識と経験談。
今年も「源造ワールド」に圧倒された90分でした。
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