東川町・小西健二音楽堂

晴天の旭川空港、雪の白さが目にまぶしいほどです。
東川町の小西健二音楽堂にお邪魔します。昨年12月にお伺いして以来、2度目の訪問です。
小西健二さんのご遺族、そして松岡市郎町長さんをはじめ東川町の関係者の方々がベーゼンドルファーの響きに耳を傾けてくださいました。

東川町を愛する小西さんが町に寄付されたのがこの音楽堂です。小西さんの音楽への思い、そして故郷への愛情があふれた場所です。

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昨年4月に天国に旅立たれた小西さんにはお目にかかったことがないのですが、ベーゼンドルファーを弾きながら、もう何度もお会いしているような・・・そんな思いに駆られました。
その小西さんのご冥福をお祈りしながら、そして感謝の気持ちをこめて、ショパンを弾かせていただきました。折しも、明日はショパンの誕生日です。
小西さんが、生前最後に聞いておられたのがショパンでした、と、小西さんの妹さんが、お話しくださいました。
2階の席で小西さんが聞いていてくださるような、そんな気がいたしました。

アンコールは、東川町に縁の深いラトヴィアの作曲家の小品。
東川町では、日本ラトヴィア音楽協会が設立されるよりずっと前から、ラトヴィアとの交流が続いています。留学生の受け入れ、町のこどもたちによる羽衣太鼓のリガでの演奏会、ホームステイなど家族ぐるみのおつきあいが長く、そして深く続いています。
打ち上げでは、自然の恵み豊かな東川の幸をたくさん頂戴いたしました。「ヤソウキョクって聞いたらまず「野草曲」って漢字が浮かんだよ。」
さすが、自然の町東川!
ケイコさんに向かって「あんたは、今日からエチュードだ。だって練習ってのは、稽古(ケイコ)だろ?」などなど楽しいギャグも飛び交いました。

夜は、旭川ターミナルホテルにて瞼が重くなるまでフィギュア観戦。
織田選手の靴紐が切れてしまった瞬間、「あ~!」っとホテルの部屋で叫んでしまいました。あり得ないことが起こるのが本番、というのは、どの世界でも共通かもしれませんが、何もオリンピックで起きなくても・・・。まるで自分のドレスの肩紐が切れてしまったくらいショックを受けたシーンでした。
4回転ジャンプのような技を狙う選手より、芸術的完成度を狙う演技に高得点がついた男子フリーでした。

コメント

  1. 久元祐子 より:

    コメント、ありがとうございます。
    小西健二さんの音楽堂で弾かせていただき、ご遺族の方にもお目にかからせていただきましたが、ショパンを弾いているとき、階段の特等席で小西さんが、聞いていていくださっている・・・そんな気がいたしました。
    ベーゼンドルファという温かい楽器の音色が、自然豊かな東川の町にぴったり寄り添い、そして小西さんの音楽への想い、町への想いがひとつになった、そんな音楽堂でした。
    小西さんは、銀座ライオン音楽堂にもいらしたことがあるのですね。今度のご命日には、銀座に行ってみたいと思います。

  2. 中学同期生  より:

    小西健二君 4月10日 逝去 もう一年、月日の経つのははやいなぁ~と思っていたら久元さんブルグ発見! <小西音楽堂>のその後、彼の希望の音楽会が開かれているブログをみて感激!です。東京にふらっと現れて銀座ライオン音楽堂で嬉しそうにビールを飲んでいた彼を想いだしました。感謝!で一杯です。彼も本当に喜んでいるでしょう。自慢のピアノ!!

  3. 久元祐子 より:

    きりんさん  こんにちは  
    ベーゼンドルファーは、きりんさんがおっしゃるように、柔らかな丸みのある音が特徴だと思います。
    音の切れ方もシュパっと切れるのではなく、ホワッと包むように余韻を残して消えていきます。
    そういった美点を生かす曲を弾くと最高に効果があると思います。
    2月21日に小西音楽堂で弾かせていただきましたのは、ショパンでした。
    ベーゼンドルファ-でショパンを弾くときは、ほかの楽器で弾くときより「あたたかいショパン」になるような感じがしています。
    > 久元さんが弾くヘーゼンドルファーを是非聞きたかったです。  またの機会があることを願って。

  4. きりん より:

    こんにちは  東川町在住の「きりん」です。
    昨年、12月に小西健二音楽館での演奏会へ都合で行けませんでした。
    昨年、小西音楽館のヘーゼンドルファーを聞きました。 何とも言えぬ柔らかい丸みのある音でしょう お菓子で云うマシュマロの様な感じでした。
    久元さんが弾くヘーゼンドルファーを是非聞きたかったです。  またの機会があることを願って。

  5. nishisan より:

    しかし、
    コンサートを聴いた人たちの反応が
    『野草曲』
    というのも、
    おかしいやら、
    哀しいやら、
    それにしても
    久元さんは面白いこと書きますね。