新潟中央校高校ホール

ここ数年、毎年お伺いしている新潟です。
明日の「モーツァルト・ピアノ音楽の魅力」のリサイタルを前に会場の中央高校・音楽ホールでリハーサルをさせていただきました。

方向音痴のせいで、道順はなかなか覚えられないのですが、1年ぶりにホールのピアノに触れた瞬間、ピアノと音響の特徴が蘇ります。
薄桃色の布がかかった柔らかな雰囲気のホールで、今回のような古典ものにもやさしく寄り添ってくれる感じです。
自分が準備して持参した曲をホールで開陳し、耳と感覚で微調整を始めます。
ヴァイオリニストだったレオポルト・モーツァルトは、
「弾く場所の環境によって演奏方法を変えねばなりません」
といった趣旨のことを書いています。
床が木なのか、石なのか、絨毯が敷いてあるのか、といったことによって、トリルの数やディナーミクを変えたのでしょう。
30人のサロンと2000人の大ホールで同じことをしていたら、それは表現として成り立ちません。
「場」と「音」のバランスは、経験と耳で少しずつつかんできましたが、ピアノの場合は、それに「楽器」が入ります。
これからもベスト・バランスのポイントをねらえるよう、経験を重ねたいと思っています。

夜は、新潟名産の魚ノドグロなどに舌鼓をうち、ホテルの窓から見える夜の日本海とたくさんの家の灯りを眺めながら早めに休みました。

コメント