くにたちコンサート@アクアホール

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7月15日、大阪同調会主催の第42回くにたちコンサートが、アクアホールで開催され、ゲスト出演させていただきました。
モーツァルトの幻想曲K397とピアノソナタK331。様々なホールで弾かせて頂いてきたレパートリーの1つですが、アクアホールの残響は程よくまろやかで、弾きやすいホールでした。
演奏会最後は、国立音大の武田忠善学長先生によるクラリネット。ラボー、ドビュッシー、プーランクの名曲でフランス仕込みの美音をご披露下さいました。
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大阪同調会長の米井里香先生はじめ、お世話になりました会員の皆様に御礼申し上げます。
若いジャズピアノ専攻の学生に始まり、音楽の道を歩み続ける卒業生の演奏、そして学長先生まで、音楽という強い糸で結ばれたくにたちの絆を感じるひとときでした。
ホール向かいにあるイタリアンでの打ち上げは、関西弁が飛び交い笑いが絶えない盛り上がり。
80歳を過ぎてなお美しくお元気な声楽科出身の元会長様が、当時の学生生活をお話し下さいました。
「旅館を改造した学生寮には暖房なんてなかったわ。みんなで小さい火鉢を囲んで暖をとったのよ。」
「レコードを聴くために、名曲喫茶まで行ってリクエスト。珈琲一杯で2時間待って、たった一回だけ聴くことが出来るの。スコア見ながら一音でも聞き逃すまい、って必死だったわ。」
「今は、素晴らしい図書館ですぐに欲しい書籍やCDを借りることが出来て、羨ましい」と仰います。
たしかに資料探しも音源入手も格段に楽になりました。YouTubeでどこにいてもクリック1つで聞けてしまう時代です。
そんな時代にあって、当時のハングリー精神を持つのは難しいことかもしれませんが、音楽に情熱を捧げる人生を選んだ国立音大生にとって、明るい希望が持てるよう、応援していきたいと思っています。

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