早春の室内楽

3月28日、たましんRISURUホールにて開催されましたコンサート《早春の室内楽》に出演させていただきました。昨年の延期公演です。
プログラムはオール・モーツァルト。前半はフルート四重奏曲第1番ニ長調、オーボエ四重奏曲ヘ長調。そして後半がピアノ四重奏第1番ト短調。

コンサート開始は、明るく輝かしいニ長調のフルート四重奏。高橋聖純先生の伸びやかな音色が空間に響きわたり、春の訪れにピッタリ!高橋先生は、本番前ギリギリまで楽しくお喋りを続ける自然体。来週は、新潟でムーケのソナタをご一緒する予定。鳥の鳴き声を模したような作品、きっと森の中で吹くような演奏を聴かせてくださることでしょう。

オーボエの辻功先生は、2020年春まで読響の首席を務めておられました。リハーサルでも最新の録画機材を携え、本番に向け緻密で知的にアプローチしていかれる姿はまさにプロフェッショナル。大学の同級生なのですが、なぜか、これまでご一緒できる機会がなかったので、今回間近で拝聴し、嬉しかったです。

ヴァイオリンの永峰高志先生はナビゲーターも務められ、楽しい解説で会場を一つに。。。
ヴィオラの三戸誠先生、チェロの阪田宏彰さん、ハードスケジュールお疲れさまでした!
オーケストラスタジオでのリハーサルを2回と本番前のGP。曲へのイメージを一つに結んでいく過程そのものがアンサンブルの醍醐味。
そして本番は、会場のお客様と空間を共にし、モーツァルトの波動を共有しながら、濃密な時を過ごしました。

何十回と弾いた曲でも新たな可能性や発見があるのがモーツァルトの面白さ。自分の過去の弾き方に凝り固まるのではなく、毎回、新たに作るつもりで取り組もうと思っています。今回もRISURUホールバージョンで、新鮮な表現を求めた40分でした。アンコールは、今回初めて演奏したベートーヴェンのピアノ四重奏ハ長調のロンド楽章。モーツァルトへの憧れが垣間見えながら、若者のはじけるエネルギーが爆発!ベートーヴェンのピアニズム全開の15歳の作品で演奏会を閉じました。

ご来場くださいました皆様、そしてお世話になりました皆様に御礼申し上げます。

コメント