まちなかコンサート ~神戸ビエンナーレ2013~

神戸ビエンナーレの期間中、「まちなかコンサート」として神戸のまちなかのチャペル、神社など、ふだん演奏会場ではない場所でも音楽会が行われます。今日は、その初日のコンサートとして神戸マリンバ・ソサエティ主催「マリンバの夕べ」がホテルオークラ神戸チャペルで行われました。

宮本慶子先生と門下の三宅恵美さん、久保麻紀さん、間瀬尚美さん、山本葉菜子さん、小松加奈さんの出演で、モーツァルト、パガニーニ、シュミット、アーレンなど多彩なプログラム。マリンバに加え、打楽器も加わったアンサンブルに会場も湧き、まちなかコンサート華やかなスタートとなりました。モーツァルトの「魔笛」のアリアをマリンバで聴くのは初めてでしたが、鼓動が音楽になっているような感じがあり、ディミヌエンドしていく瞬間など肌に直接その息遣いが伝わるようで、新鮮なモーツァルト体験となりました。

マリンバは、大学時代伴奏をした経験があり、馴染みのある楽器ですが、様々な打楽器のうち、スティールパンやジャンベなど、珍しい打楽器もあり初めて聴く響きを楽しみました。先生を慕う若き演奏家の皆さんのチームワークと絆は、そのままアンサンブルの緊密性につながっているようで、一瞬のずれも許されない打楽器の点と点がピタッと合うときの気持ち良さは、そのまま親密な会場の雰囲気に発展していく瞬間でもありました。

ピアノの場合、門下生が集まったとしても、順番に演奏ということはあっても、一緒に演奏・・・ということはほとんどありません。連弾や2台ピアノくらいまではできたとしても6人での合奏というのは、考えにくいものがあります。1台のピアノはそれ自体で完結した楽器、ということも理由のひとつでしょう。

その点、管、弦、打の奏者のみなさんは、アンサンブルの楽器という面も強く、一人での演奏のほうが少ないかもしれません。あらためてアンサンブルをふだんから演奏されている奏者の皆さんの柔軟な感性を感じるひとときでした。

コメント