今日は、シューマンの「アラベスク」、”森の情景”から「寂しい花」、「予言の鳥」、”子供の情景”から「異国から」「トロイメライ」を取り上げさせていただきました。
毎回、受講してくださる方が増え、今日は50人を超える受講生のみなさんとシューマンに向き合った2時間でした。
よく発表会でもとりあげられる小品ですが、
シューマンの持つポリフォニックな面の分析も交えながら、
”詩”の世界を音にするアプローチ、音色の変化のためのタッチなど
私なりのシューマン像について、演奏しながらお話しさせていただきました。
カワイさんの今回からの試み、ということで
鍵盤の手の映像がアップで、スクリーンに映されることになりました。
今まで手の側でないほうの受講生の方にも手の動きが見えるように、という配慮です。
ペダルの話のときは、足の映像が欲しかったです。と
あとで受講生の方に言われてしまいましたが、
手の映像は、概ね好評だったようです。
よくDVDなどでここの指使いはどうしているのかしら?と思ったとたん、
自然の映像になったり、会場のシャンデリアが大写しになったり・・・ということでガクッと来ることがあるのですが、今回の講座は、ピアノの専門家ばかりの集まり。
手のアップが2時間ずっと流れている、という講座でした。
それにしても受講生のみなさんのレベルの高さには毎回驚きです。
質問に来られる方の勉強の度合いも、作曲家に対する愛情と研究の深さにも、脱帽!です。
ピアノの先生、音楽評論家、演奏家、音楽学者さん、音楽出版社の重役さん、、、。温かく、同時に、鋭い受講生のみなさんです。
「いやぁ。勉強になりました。40年前に勉強した曲だったけど、久しぶりにまたやりたくなりました」
とおっしゃる右手には、使い込んでボロボロになった原典版が。
「一生勉強が続く」、というシューマンの座右の銘が浮かびました。
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