熊本にて。

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ショパン・セミナーのため、熊本にお伺いさせていただきました。
モーツァルト、ベートーヴェンに続き3回目の講座となります。
震災後初めての訪問となりましたが、5ヶ月たった今でも空港ではまだ復旧工事が続いており、簡易トイレが置かれていました。
ピアノハープ社から迎えに来てくださった石飛さんのお話によると、水回りの作業が最も時間を要しているとのことでした。
途中、益城町に寄っていただきましたが、依然ブルーシートが目立ち、家が斜めに崩れ瓦が散乱している状況を目の当たりにし、愕然としました。
昨夜は、ピティナ熊本支部長の川口みさき先生はじめピアノの先生方との嬉しい再会となりました。
けれど地震の日のこと、平成音楽大学の大きな被害のことなどお聞きし胸が痛みました。生活面で一番ご苦労されたのは水の問題だったそうです。3時間近くかけて親戚の家に水をもらいに行く、、、という日が2週間以上続いた方もおられたとか。
ところが最近のニュースを見ると、震災後全国から届いた救援物資が、現在、余剰物資として置き場に困り、その中には膨大な量の水のペットボトルも含まれているそうです。
大変な混乱の中で、そして運輸に支障をきたしている災害の中で、必要なタイミングで必要な人に支援の手が届くことの難しさを感じました。
この数ヶ月、倒れたピアノを起こしに行ったり、壊れたピアノの修理に奔走する毎日だった石飛さん、そしてネットワークと持ち前のエネルギーで災害を乗り越えられた厚地とみ子先生らとの歓談のひとときに、大きな元気をいただきました。
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熊本県立劇場は、数年前、国立音楽大学の演奏会で出演させていただいたこともあり、想い出の場所です。ここでも大きな被害があり、今も一部工事が続いていました。
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大きな被害に遭われた先生方の中には、お教室をやめてしまおうと思われた方も多かったそうです。
けれどそんな中で子供たちの「早くピアノのレッスンに行きたい!!」という声に励まされて再スタートされたとのこと。音楽の力をあらためて強く感じる機会でもあったとお聞きしました。

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