室蘭探訪

翌日は、ピアノの梅木康代先生が室蘭をご案内くださいました。まずは東日本最大のつり橋、白鳥大橋へ。

強風の街室蘭では、風速15メートルを超えると橋は通行止めになるのだとか。橋からは巨大な新日鉄の工場などが見えました。
地球岬コースを歩き始めると展望台。チャラツナイ(アイヌ語でサラサラ流れる小川)展望所から見えるのは、「ムカル・イソ(マサカリ)」。

立て看板によると「天地創造の神がクワとマサカリと石鎚を使い天地を創造した後、これらの道具を捨てて天に帰った。クワと石鎚は魔神になったが、マサカリは重いのでそのまま岩になった」というもの。

そこから強風の中を歩き、地球岬灯台へ。

ゆるやかな曲線を描く水平線を見ていると「地球は丸い」ことをあらためて実感。けれど海から吹く強風の冷たさは半端ではなく「寒い・丸い・大きい。そして美しい」忘れられない風景となりました。断崖絶壁に立つ孤高の灯台。6月は前が見えないほどの霧の季節。霧の日には霧笛を鳴らして海の安全を守ってきた灯台。その凛々しい姿を心に刻みました。

室蘭八景の一つ金屏風。

このあたりは、母恋南町。アイヌ語の「ポク・オイ(北寄貝がたくさんある場所)」からきているそうです。金屏風を盗みに来たと誤解され殺されてしまった長老夫婦を探しに来た娘がお父さん、お母さんを捜し歩いたあたりを「母恋」と呼ぶようになった、、、という室蘭民話。誤解とわかった神様が村人にたくさんの北寄貝を与えたという伝説です。

駅弁母恋めしを購入。郷土料理コンクール弁当の部最優秀賞受賞の「母恋めし」には、北寄のおにぎりが2つ、燻製卵、チーズ、ハッカ飴、おつまみ昆布が入っています。

そこから車で40分程。登別市に入りました。白い煙が沸く登別温泉、地獄谷です。

馬ブドウの木が茂っていました。「灯台」より「地獄」の方が日差しが温かくほっと一息。

大正6年創業の藤崎わさび園に寄っていただきました。ちょうど女将さんが「鬼漬け」を作っておられた最中。ツンといい香りがお店に広がります。オロフレ山渓の湧水を使った手作りの味。

帰りの「北斗」の車内で「母恋めし」をいただきながら、室蘭の歴史に想いを馳せました。

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