ロヴェレート国際モーツァルト音楽祭

ロヴェレートは、モーツァルトが一番最初にイタリアで演奏した場所です。
イタリア・モーツァルト協会の本部があり、毎年、モーツァルト国際音楽祭が開催されています。

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昨夜遅くに、Leon d’oro ホテルにチェックイン。金のライオンの大きな置物が玄関に置かれていました。
朝、窓を開けると山並とたくさんの子供たち。なんと隣は音楽学校だったのです。
子供たちの服装を見ると、ジャケットやセーターです。残暑厳しい東京とは10度以上も気温が低いロヴェレート。時差よりも温度差を感じた初日でした。
朝10時、協会が差し向けてくださったタクシーで、協会本部があるカーサ・モーツァルトへ。
直線距離だと近く思えた場所でしたが、一方通行が多く、何度も何度も曲がりながらようやく到着。ところが、中庭から中に入る入り口がどこなのかがわかりません。困った・・・と思い、たまたま近くを通りかかっていた初老の男性に入り口を聞いたところ、その男性は、「中までご案内しましょう」とエレベーターに一緒に乗り、ボタンを押し、協会のドアまで開けてくださったのです。
驚いていると、何とその方が協会の音楽ディレクター、マルチェロ・アバード氏だったのです!
あらためて「はじめまして!」と挨拶しましたが、偶然にびっくりの一コマでした。
私に何となく気がついて案内してくださったご様子でした。

音楽家というのは、なぜかお互い識別できるところがあります。たくさんの人の中でも、ミュージシャンのニオイを発しているのかもしれません。
若いころ、山の手線の電車の中で、ヴァイオリニストの堀米ゆず子さんが座っておられ、
「音楽する方?」
と聞かれて驚いたことがあります。指を動かしていたわけでもなく、歌を口ずさんでいたわけでもなく、楽譜を持っていたわけでも、もちろん楽器を持っていたわけでもないのにです。
「今、何弾いているの?」とか「先生は?」とか、話が続きながらも、「どうしてわかったのだろう。。。」と思い続けていました。
話をロヴェレートに戻しますと、本部の部屋に通され、イタリア・モーツァルト協会のヴォラーニ会長さんにご挨拶。ヴォラーニ会長は気さくでこまやかな心遣いをされる温かなお人柄です。日本にもファンが多く、この音楽祭に何度も参加されておられるメンバーもいらっしゃいます。

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夜は、歓迎パーティーを兼ねたターフェルムジークとディナーがロヴェレート市内で一番大きなレストラン「ノヴェチェント」で行われました。ザルツブルク・モーツァルテウムからは、モーツァルト研究のドン、ルドルフ・アンゲルミュラー氏のお顔も見えました。
バスのマウリツィオ・ムラーノ氏のオスミンのアリアは、お食事と一緒は申し訳ないほどの貫禄。イタリア歌手陣のテーブルにもお食事が盛られていて、驚くのは、歌うギリギリまで食べていて、歌い終わるとすぐ座り、座るやいなやまた食べ始める・・・という徹底的なマンジャーレ主義?!
日本から今回の旅にご一緒させていただいている モーツァルティアン・フェライン の皆さんと旅の安全を願い、モーツァルトに乾杯。くつろぎのひとときでした。

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