朝10時。教会の鐘の音とともに、カーサ・モーツァルトへ。
調律師さんがすでに会場にいて、アクションを出しておられました。
イタリア全土にテレビ放映される・・・ということで、挨拶もそこそこに調整の打ち合わせ、調律開始です。
いい職人さんが、言葉数少なく、真剣な眼差しと、力強い手をしているのは、世界共通。
調律師さんにお任せしたあと、散歩とランチに出かけました。
会場近くのサン・マルコ教会は、モーツァルトがオルガン演奏をしたことでも知られています。
1769年12月24日にロヴェレートに到着したモーツァルトは、翌々日の26日にサンマルコ教会でオルガンを演奏しています。
美しい丸天井は、モーツァルトが弾いたオルガンの響きを覚えていることでしょう。
夕方5時。リサイタル開始。
テレビ中継のスタッフの女性が涙を流しながらモーツァルトを聴いてくださったり、初日にばったり運命的に?!お会いしたマルチェロ・アバード氏が花束を持ってお祝いにかけつけてくださったり・・・と、思いで深い一日となりました。
マルチェロ・アバード氏は、イタリア・モーツァルト協会の音楽ディレクターで、指揮者クラウディオ・アバード氏のお兄様です。ピアノのための作品も作曲されています。
モーツァルトに関しては、自分が弾いているという気がしなくて、何か自分の力以上の何かが降りてきて私の体を使って語っている、という経験をしました。あとから考えると、何かが降りてきた・・・と思える時間でした。
コメント
たしかに教会にいると、自分がレンブラントの絵の中に入り込んだような気持ちでした。
体型はルノワールに近いのですが・・・・。
教会で独り、
レンブラントの絵のよう。