6月に行われる国立音楽大学楽器学資料館の演奏会のため、本格的な楽器調整に入っています。
9時から5時まで昼休み休憩をはさむだけでピアノたちの調整を続けておられる太田垣至さんを見ていますと
「本当にピアノが好きな人!」と思います。
歴史的楽器というのは、現代のピアノに比べ、調整も厄介で、糸をひとつひとつ手繰り寄せながらの作業が続きますが、19世紀の響きが少しずつ蘇ってくる過程を間近で体験できることは幸福な時間です。
お昼休憩で、大学食堂のスペシャルカレー。私のカレーに8分音符が♪ !!!
オムレツの横にあるカレー粉模様の偶然にしては出来すぎ?!
大笑いしたところに登場されたのが、ヴィオラ・ダ・ガンバの第1人者神戸愉樹美先生です。
太田垣さんとともに、古楽談義に花が咲きました。
「古楽って古いイメージで見られるけれどその当時の人にとっては現代音楽なのよね。演奏会するときにいつも、当時のお客さんたち、連れてきちゃいたいな、て思うのよ。」
先生の「改革の積み重ねが伝統」という言葉には、重みがあります。
太田垣さんは、京都の出身で「もし自分が日本の伝統のものをやっていたら、材料とかも身近にすぐあったのに。。。と思うことがある」とヨーロッパの歴史的楽器に携わる苦労を話されていました。
神戸先生は、今年で大学を退官なさいますが、「大学のために何ができるか?」と考えて資料整理に図書館にいらしたそうです。ヴィオラ・ダ・ガンバ関連の古書が膨大な数に上るとか。
「国立音大の図書館は宝の山。資料は音楽を学ぶための武器。図書館はさしずめ武器庫!」という言葉で、昼休憩は終了しました。
コメント
膨大な資料、欲しいものがすぐ出てくるようになるコツを伝授願います。
良く気が付き、しかも、即撮る。資料は、使われてこそ価値が生まれますね。