絵と音楽の一日。BBプラザ美術館→神戸芸術センター

神戸市灘区にありますBBプラザ美術館は、今年開館5周年を迎えました。
ちょうど「もーやんとえっちゃんの絵本原画展」が開催中です(9月7日まで)。
そのBBプラザ美術館で、「神戸喜楽会」主催のコンサートに出演させていただきました。
お聴きくださいました皆様に御礼申し上げます。
想像力を刺激される様斬な造形、非現実の世界など元永定正さんと中辻悦子さんの絵は、これまでも谷川俊太郎さんの絵本などに登場してきました。元永さんの「ころ ころ ころ」などの作品を拝見していますと、時間を忘れて見入ってしまい、自分が行ったことのない夢の世界にころがって入っていくような錯覚にとらわれました。
演奏会では、会場に並ぶお二人の絵の中でショパンの「幻想曲」などを「ショパンとドラクロワ」のお話など交えながら弾かせていただきました。後半は、テノールの馬場清孝さんがお得意のカンツォーネやイタリア・オペラのアリアなど見事に披露してくださり、休憩時間は、ミラノ談義の楽しいひとときでした。
2014-07-10-23-05-32
夕方からは、神戸芸術センターへ。グランドサロンでの絵画展覧会を鑑賞後、レジデンス ペントハウスで行われました「2013年度年間最優秀ピアニスト賞」の授賞式とレセプションに参加させていただきました。神戸芸術センターの芸術劇場でのコンサートに出演したばかりの若手ピアニストたちが会場に入ると、エネルギーと熱気が伝わってきます。日本芸術センター代表取締役会長 村井敬先生の手でモエ・シャンドンのマグナムが開栓され、受賞式会場は一機に盛り上がります。
神戸芸術センターには、プレイエル、ベヒシュタインなど数台のピアノが常設されていますが、今日はベーゼンドルファー・インペリアルが使われたそうです。
「”展覧会の絵”の”キエフの大門”で演奏中、高音弦を切ってしまったんです。自分でもびっくりしたぁ!」
「前期のスクリャービンがすごく好きなんです。ソナタも5番以降は嫌い!」 
「ベーゼンドルファーに慣れていないから大変だったの!エキストラキーにハンカチ置いて見えなくしたんですぅ」等々、リラックスした雰囲気の中、溌剌とした笑顔で話しかけてくれました。みんな、演奏後の「いい顔」をしています。
のびのびと意見を言い、屈託なく笑い、もりもり食べ、積極的に自己紹介し、パーティー会場でも臆せず堂々と弾く・・・。一緒にいて頼もしい限りです。
驚くべきテクニックで難曲に果敢に挑戦したり、荒削りながら生き生きとしたリズムを展開したり、エネルギッシュに自分の音楽を構築していく若いピアニストたちのこれからの活躍が楽しみです。今年は、自分の演奏会と重なってお聴きできなかったので、来年こそは、聴かせていただきたいと思っています。

コメント