テルミン

4月17日、ライブハウスGrapes Kitasandoで行われたPiano &Theremin Live に伺いました。
出演は、ピアノのMayumi Shimomuraさんとテルミンの不動真優さんです。
Mayumiさんが、子育て中に作曲したという「からまわり」や「ねえ抱っこ」などを弾き語り。シンプルなフレーズと語呂合わせの面白さの中に、ママの本音、母の幸福が垣間見える素敵な歌でした。
そしてテルミン演奏は、国立音大時代Mayumiさんと同級生だった不動真優さん。個性の異なる2人の楽しいユニットでした。
世界初の電子楽器、テルミンは、1920年、ロシアのレフ・テルミンによって発明されました。ソ連の指導者レーニンもこの楽器に魅せられ、自ら演奏したとか。
不動さんの話では、優秀な技術者であり、音楽好きなテルミン氏は、無線機の雑音を無くすミッションを課せられていたそうですが、この雑音で音楽が出来ないか、、、という逆発想でこの楽器を生み出したそうです。
ロシア革命直後、きっとテルミンさんは戦争の道具でなく音楽の道具が作りたかったのでしょう。
テルミンは、なんとも言えない不思議な音でSFやサスペンス映画に使われてきた楽器です。
不動さんは、国立音大楽器学資料館員として様々な楽器の実演と解説をするうちに、テルミンに出会い、魅せられ、本格的に勉強に入られたそうです。
私も資料館でトライしてみたことがあります。何せ楽器に触れずに音を出すので演奏するのが難しい!!一緒に挑戦したチェンバロの名手インマゼール氏も「こりゃーあかん!面白いけど難しすぎる!」と匙を投げてしまい大笑い。
左手で音量、右手で音の高さをコントロールする仕組みで、頼れるのは感覚のみ、という楽器です。
すらりと美しい不動さんが白い衣装で演奏する姿は、神がかっていて、それに見惚れた客席からは、「おー、き、れ、い、」という溜息が、、、。
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テルミンの魅力再発見の夜でした。

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