優しいマリア

12月19日に東京オペラシティ近江楽堂で開催されました「優しいマリア~クリスマスの歌~」にお伺いしました。出演はソプラノの安田久美恵さんとリュートの つのだたかしさん。
モンテヴェルディ(1567~1643)の「主をたたえよ」に始まり、ストロッツィ(1619~1677)の「ああ、マリア、何と美しく」まで、クリスマスに相応しい静かな祈りと清らかな美しい歌が続きました。
驚きと戸惑いの中、聖なるお告げを受け入れる「受胎告知」の場面、祈りの言葉、優しいマリアの姿など、歌に昇華されるマリアへの深い信仰。
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ドイツのクリスマスソング、アメリカやイギリスの伝承歌などもあり、リュートの優しい響きに乘って心に静かに響いてきました。つのだたかしさんのリュートが久美恵さんの歌に寄り添い、言葉とともに変幻自在に空間を満たしていきます。
リュートソロで、ドイツやフランスのクリスマスの歌を披露してくださったつのださん。音合わせの時間すら、まるで音楽を奏でているかのような美音が近江楽堂に響きます。時空を超えて、ある時はケルンの大聖堂にいるような、またある時は中世ヨーロッパの絵の中に入ってしまったような幻想的な一夜でした。
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打ち上げにお邪魔させていただき、演奏後のお二人のお側でお酒を酌み交わす幸せを頂戴しました。
自然でたおやかで美しい久美恵さん、豪快で包容力のあるつのださん。。。
慌ただしい日常を離れ、静かなクリスマスの歌に酔いしれたひと夜でした。

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