海道東征

2月11日建国記念日、神戸新聞松方ホールにおいて、日本誕生建国の神話コンサートが開催されました。

一般財団法人 東洋財団主催。三村正之理事長様からのリクエストで、モーツァルト ピアノ協奏曲第20番ニ短調 KV466を弾かせて頂きました。

デモーニッシュなシンコペーションで始まる第1楽章、美しき楽園と嵐が交錯する第2楽章、張り詰めた緊張感の末に輝かしい喜びのフィナーレを迎える第3楽章。

今回は、ドラマティックなベートーヴェンのカデンツを演奏しました。矢野正浩氏指揮、辻井淳氏コンサートマスターのアンサンブル神戸の皆さんとともに、秀逸な音響の松方ホールで、文字通り波動の「アンサンブル」を共有。

管弦打、異なる響きの楽器による室内楽的な掛け合い、対話と融合。あらためて天才モーツァルトの音楽に魂を傾けたひとときでした。

微妙なタイミングのことなど、打ち合わせの時間が楽しい!

演奏を終え、休憩時間に速攻で普段着に着替えて客席へ!楽屋同室のソプラノの老田さんから「ひゃー、着替え、はや!」と驚かれました。
今回初めてとなる信時潔の「海道東征」を2階席からゆっくり鑑賞させて頂きました。

建国記念日に、日本の国造りの神話が鳴り響く空間。古事記、日本書紀を元に北原白秋が作詞、信時潔作曲のカンタータは、50分程の大作。合唱、独唱、重唱、オーケストラが織りなすハーモニーがひとつの世界に集約していきました。

演奏後ソリストの皆さんと共に(私だけお客さん代表の普段着ですみません)記念撮影。
老田裕子、松原みなみ、大賀真理子、西影星二、高橋純、武久竜也、矢野正浩の各氏とともに。

木製フルートが「君が代」さながらにバリトンとともに和の心を歌い上げる冒頭。フルートはウィーン出身ザビエル・ラックさん。国際都市神戸の姿でもありました。今年は8月29日から9月7日にかけて、神戸国際フルートコンクール開催。神戸にフルートの響きが鳴り渡る年でもあります。

《海道東征》は、自然を讃美するへ長調で始まり、大らかな雄たけびのハ長調で終結。 第8章のフィナーレは、大和平定、国の始まりのお祝いの音楽。長さを感じさせない組曲でした。途中第5曲では街道の様が児童合唱によって表現されます。須磨ニュータウン少年少女合唱団の皆さんが、暗譜で見事な合唱を聞かせてくれました。終演後の子供達の笑顔は、最高!

お世話になりました一般財団法人 東洋財団、公益社団法人 アンサンブル神戸、松方ホールの皆様に感謝申し上げます。

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