自転車のマナー

年末最後の授業、受験準備講習会も終わり、大掃除や「プチ断捨離」、新年の準備に入りました。

先週、最後のレッスンに来たMちゃん。全盲ですが、音楽に真摯に取り組み、音の間違いもたった一度聴くだけですぐにキャッチできる聴覚の持ち主です。「音楽をする上で、ハンディと思ったことは一度もない」と語る彼女は、明るく元気でクラスのムードメーカーでもあります。

いつもはコロコロと小鳥のような声で笑うMちゃん、少し元気がありませんでした。聞くと手の靭帯を怪我して全治1か月だとか。「今日は見学に来ました。治ってから試験までに1週間しかない・・・」と不安そうな声。

前から猛スピードで疾走してくる自転車をよけた拍子に段差につまずき転んでしまったとか。
過ぎ去った自転車に乗っていた人は、Mちゃんのその後のことを知っているのでしょうか。憤りを禁じえません。

最近、マナーを守らない自転車運転が増えているように感じます。逆走自転車はしょっちゅうですが、先日は、スマホを見ながら、パンをかじり、自転車に乗っている人を見ました。手も目も2つしかないのに、3つのことを同時に行えば必ずどこかは疎かになるはず。

「0月0日、0時0分、自転車事故がありました。目撃者は連絡をください」という立て看板が今日も出ていました。

ヴァイオリニストの友人は、自転車同志でぶつかりそうになり、よけた瞬間左小指を骨折。しばらくヴァイオリンを弾けなくなったそうです。

全ての子供にとって、自転車は楽しい乗り物。特に補助輪がとれて一人で乗れるようになった瞬間の感激は大人になっても忘れません。けれど身近で便利な「乗り物」としての自転車は、長く乗っているうちに、だんだん慣れてしまいマナーも忘れがち。不幸な事故をこれ以上増やさないような対策が必要でしょう。

先日のNHKニュースである町の取り組みが紹介されていました。地域ぐるみで自転車マナーの改善に努めておられ、自転車の免許制度を実施しているそうです。子供たちに「自転車免許」取得が義務づけられ、マナーや交通ルールを学び、合格して初めて一人で自転車を乗る権利が与えられるそうです。この制度になってから圧倒的に自転車事故が減ったとか。

日本のあらゆるところで、歩道と自転車道が分離されるようになるにはまだ時間がかかりそうです。
快適な暮らしのために、お互いのルールを守りたいと思います。

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