ジュナミ熱?!38.4度

オペラ歌手のキリ・テ・カナワさんが、以前「徹子の部屋」で「オペラ出演のあとは必ず3週間休む」と仰っておられたように記憶しています。喉を休養させ、身体を調整し、長く歌手生命を保つために必要なこと!とのことでした。

「やっぱり俺は、1回のコンサートが終われば3か月は休みたいよな。」と言っていた学生時代の友人がいましたが、今は大学の要職につき歌手活動そのものもままならぬ様子。

現役のオペラ歌手として活躍しておられる同僚の教諭陣も、大変なオペラ本番の翌日に、お昼休みも抜きでレッスンや補講に勤しんでおられたりして・・・仰天することもしばしば。

現在の私も、演奏会が一つ終わっても数日後の演奏会の準備がまた始まり、大学の仕事に加え、締め切りの迫った原稿、家事などに追われ「休養日」はほとんどありません。けれど昨日は突然の高熱で「一日休養!」と相成りました。

オペラシティでの「ジュナミ」本番の翌朝、学生のレポート100枚あまりを机に広げました。「コピー&ペイスト」的文章が多い中で、独自の視点、斬新な切り口、自らの言葉でアプローチするレポートに出会うのは嬉しいもの。思わず時間を忘れて読み進みました。

午後は、バッハの「フランス組曲第1番」、武満徹「ピアノのためのロマンス」、モーツァルト「ピアノ協奏曲 第20番」などの練習。チェンバロでバッハを弾き、典雅な音色に身をゆだねる時間はざわめいた心が鎮められるように感じました。しかし、、、なんとなく身体がだるいのです。熱を測るとなんと38度4分。体温計が壊れているのかと思ったのですが、そうでもなさそう。久しぶりの高熱です。強制的に何もせずに床につくことにしました。

どちらかというと楽観主義のおめでたい性格をしている私ですが、演奏会の直後は、じくじくと考えてしまうタイプ。「あの音はピアニッシモになりきらなかった・・・悔しい」「あそこはリハーサルのほうが良かった。。。」「一番前の動くお客様に目が行って集中が切れた瞬間があった。」等々、自分の至らない面、弱い面、足りない面が一コマ、一コマ走馬燈のように浮かんできます。0.1ミリ、0.1秒、0.1グラムのことであれこれ悩みながら、高熱とともに魘されながらの10時間。。。。眠り続けました

そのおかげで翌朝は、ケロリと36度2分の平熱に。いったい何の熱だったのでしょう。。。
ジュナミ熱?!

外出の予定を済ませ、帰りは一六珈琲店のケーキでリセット。

いちろく

バロック音楽が静かに流れ、美しく楚々とした丁寧な女性が運んでくださる珈琲に疲れが吹き飛びます。夜は気分よく14日の銀座・山野楽器での講座&ミニコンサートの準備に入りました。


公開講座


https://www.yamano-music.co.jp/event/detail/10037012303023/


 


フロアコンサート 


https://www.yamano-music.co.jp/event/detail/1007000400029/


 


コンサートのほうは、ピアノの弾き比べ ♪。スタインウェイ、ベーゼンドルファー、ヤマハなど異なるメーカーのピアノでショパンを弾かせていただく予定です。

お時間の許す皆様、週末、銀座でお会いいたしましょう!

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