モーツァルト:ピアノ・ソナタ全曲シリーズ開始

新宿朝日カルチャーセンターでの講座「モーツァルトのピアノソナタ全曲シリーズ」が始まりました。
「モーツァルのトピアノ・ソナタ全曲をシリーズをお願いします」
というお話をいただいてから1年あまり。
ソナタ全曲となると、3か月に1回のペースで出講している私としては、3年ほどかかる計算です。
その間には総理大臣も2人くらい代わっているかもしれない時期のことまで?!予定するのはちょっと・・・、
と思い、躊躇していたのですが、いつもこまやかにお世話くださるスタッフの方に背中を押していただき、始めることになりました。
これまでモーツァルトのソナタシリーズを続けてこられた野平一郎先生の後を引き継ぐ形です。

今日は、ハ長調KV279、ヘ長調KV280。
ソナタ・アルバムの第1番、第2番です。

第1回ということで、楽譜の種類や特徴など総括的なお話をまじえ、演奏とお話をさせていただきました。
受講生のほとんどの方が楽譜をご持参しておられ、中にはパソコン画面の楽譜に、その場で書き込んでいかれている方もいらっしゃいました。
モーツァルトもびっくりのテクノロジーです。
以前富士通の社員のみなさんを対象に、「モーツァルトへの招待*天才が向き合った美学とテクノロジー」というタイトルでお話しさせていただいたことがあるのですが、常に最先端の技術に関心があったモーツァルトが現代に生きていたら、あらゆるテクノロジーを、作品やステージに取り入れたことだろうと想像します。
しかし、今私たちの手元にあるのは、モーツァルトが残した楽譜という記号の塊。
音符という記号から、モーツァルトの真意をどう読み解くか、私なりの解釈をお話しさせていただきたいと思っています。

曲によって、あるいは楽章によって、いくつかのポイントに絞り、
形式、ハーモニー、ディナーミク、アーティキュレーション、装飾音、そしてそれらに相応しい奏法などについて考えていきたいと思っています。
演奏される方ばかりではなく、鑑賞する方にとっても、作品への理解を深めていただく一助になれば幸いです。

コメント

  1. yuko より:

    コメントありがとうございます。
    ここでの講座は、1年が4期に分かれていて1期に1回か2回行う予定です。
    次は11月5日。私自身が、前回何を話したか覚えていれるか?!が心配です。

  2. nishisan より:

    挑戦という言葉に置き換えられるような講座と受け止めました。
    9月の日程は次、いつでしょうか。