夕星の歌

クラスの学生2人が、先週、国立音楽大学ソロ・室内楽演奏会に出演。それぞれにベストを尽くしてステージに臨みました。
自分が弾くよりドキドキしながら客席で応援。入学時からの大きな成長に、感慨無量のひとときでした。

3年生から私のクラスに転入してきたMさんは、声楽の伴奏で出演。学生時代に、素晴らしい友人に巡り合い、ともに音楽を作ることができる幸運は、ミューズの神様からのギフト。私まで嬉しくなりました。学生時代の友情は、生涯続くことも。若く多感な時期に、純粋に感動を共にする経験は、かけがえのない時間。大切にしてほしいと願いながら、帰路につきました。すっかり暗くなった空には、ひときわ美しく輝く金星が!
ワーグナーの「夕星の歌」のメロディが浮かびました。

今日の夕方は、レッスン室から見える夕焼けがあまりに美しく、研究指導に入る前「屋上に登ろう!」と大学院博士課程のKさんを誘って外階段を上がりました。
屋上から見える夕焼けと富士山の前で記念撮影。

ふと横を見ると一組の先客が・・・。Mさんが舞台を共にしたばかりの声楽科の学生さんと一緒に夕焼けに見入っていました。ドイツ・リートには山の風景を歌った曲が多く、自然を讃美した詩が登場します。「偉い!この風景を見逃さないのは!」と声をかけました。

Kさんとレッスン室に戻り、CPEバッハのフルートデュオとチェンバロのためのソナタの研究。ハーモニーの移り変わりは、まるで一瞬ごとに変わる雲の色のよう。美しい空の色が目に残る中、複雑に変貌していく和音の響きを奏でていきました。

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