演奏論 A

今週から新年度の講義開始です。

<演奏論A>
インスピレーションの赴くままに個性的な演奏をしたいという発想への疑問から出発し、作曲家の意図をどのように演奏に反映させるかという観点からの演奏論を試みます。
大バッハの二人の息子、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト、シューマン、ショパン、リストを取り上げ、それぞれの時代の楽器の特性と作品への反映、作曲家の美学と演奏観、テンポ感や即興演奏法など作曲家の演奏法、作曲家の心象風景などを考察し、それぞれの演奏者が、より芸術的に深みのある演奏を追い求める上での一助となればと思っています。

第1回 4月15日(解題)、バロックから古典派へ(過渡期の音楽)
第2回 4月22日「モーツァルトと『クラヴィーア』」
      (楽器の急速な変化と作品への反映)
第3回 4月29日「モーツァルトの形式感Ⅰ」(ソナタ形式)
第4回 5月13日   「モーツァルトの形式感Ⅱ」
       (ロンド形式、ロンド・ソナタ形式)
第5回 5月20日 「モーツァルトの即興演奏」
       (残されたスコアからの想像を交えて)
第6回 5月27日 「モーツァルトからベートーヴェンへ」
第7回 6月10日 「ベートーヴェンの語法」
第8回 6月13日 「ロマン派の天才たちとその個性」
       (メンデルスゾーン、シューマン、ショパン、リストの個性の違い)
第9回 6月17日 「シューマンの世界」
       (『トロイメライ』などを材料として)
第10回 6月24日 「ショパン演奏へのアプローチⅠ」
       (『葬送ソナタ』『幻想曲』などを材料として)
第11回 7月1日 「ショパン演奏へのアプローチⅡ」
        (ノクターン、マズルカなどを材料として)
第12回 7月8日 「リストの語法」(ヴィルティオージティの背後にあるもの)
第13回 7月15日 筆記試験  

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