菊正宗酒造記念館

日本酒が美味しい季節がやってきました。
今朝は東灘区魚崎西町にある菊正宗酒造記念館にお伺いし、お酒になるまでの神秘的な工程の展示を拝見。

後藤守名誉館長様から樽を作る職人さんたちの磨き抜かれた匠の技について解説頂きました。

樹齢100年の吉野杉から作られる樽。樽酒に適した杉は輪切りの断面が美しいピンク色だとか。

選び抜いた杉の正直の木目を使い、丸くはめ込んでいきます。外側から嵌め込む箍の材料はよくしなる竹。長い状態で真っ直ぐに切り出して細く削り箍(タガ)が生まれます。

一切釘を使わず箍で樽板をはめ込み、叩いて仕上げる熟練された作業が、力強くリズミカルに進みます。

箍が外れる、正直者、など
私達がよく使う言葉がここから来ていたとは、、、。

兵庫県限定の美酒「百黙」無濾過は、ふくよかで大好きなお酒です。杉の香りが芳しい樽酒も毎年お正月に必ず頂きますが、生まれる過程を教えていただいたことで、これからは一杯がさらに有り難く感じそうです。

「酒造り」を学んだ後は「飲み」の歴史のコーナーへ移動。今年の夏にオープンしたばかりの盃展示館は、神事に始まるお酒の歴史から様々な時代の中で使われてきた盃の数々が勢揃い。見ているだけでうっとりするような盃の銘品から楽しい趣向を凝らした盃まで圧巻でした。

盃によって、お酒は味が変わるのだとか。たしかに口に運ぶ時の手触り、唇に触れた時の感触で、同じお酒でも違う味わいが生まれるのかもしれません。

深くていいお話をたくさんお聞きした、楽しい神戸の秋のひとときでした。

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