モネ 連作の情景

先月、朝の空き時間を利用して上野へ。

東京文化会館の前を通って、上野の森美術館へ。
冬の日差しは木々に反射し、美しい散歩道になっていました。

モネ作品のみの展覧会「連作の情景」を鑑賞。
同じ場所を異なる天気、異なる季節、異なる時間帯に描き、季節や時の移ろいを描いたモネ。

淡い光に浮かび上がる日没、暮れなずむ夕暮れ、薄暗い光の中で煙る曇り。同じウォータールー橋が様々な表情に変化していきます。

積みわら、クルーズ渓谷、テムズ川、断崖など連作で描かれた作品は、見るものを時間軸の中に引き込んでいきます。

鋭い眼差しで対象に迫り、光と風と水をキャンバスに描いたモネ。
同じ旋律を別のハーモニーで色付けたドビュッシー作品の音変化を連想させました。斬新な和声、独特の響きが絵画から聴こえてくるかのよう。

モネの自信作〈昼食〉は圧巻。それなのに登竜門であるサロン(官展)では落選。

しかしその落選をばねに、仲間とともに印象派展をスタートさせたのが1874年。今年はちょうど150年目にあたります。
体制に背を向け独自の世界を築き上げたモネ。その作品は150年経った今も魅力を放っていました。

写真OKのコーナーがあるのが最近の展覧会。
代表作〈睡蓮〉はokだったのでありがたく。。。

画家にとり命とも言える視力が衰え、白内障の手術をした最晩年の作品は、写真NG。
写真を撮らなかったその絵が何故か心に残っています。

昨日から大阪展が始まりました。関西でもう一度モネに再会したいと思っています。

コメント