ベルギーの首都ブリュッセルで地下鉄工事の現場から11万年前のマンモスの骨が大量に発見されたというニュースが流れました。
満面の笑みで興奮気味に話すベルギーの女性考古学者。「まだまだ出土の可能性あり!」と自信ありげです。
地下鉄工事は大幅に遅れることでしょうが、そんなことお構いなし!という感じでした。
11万年前の氷河期、、、想像もつかないロマンの世界ですが、11万年もの長きにわたって動物の骨が残っていることには驚きです。
プレイエルやエラールなど、歴史的ピアノに使われている象牙(1973年のワシントン条約で規制され輸入できなくなりましたが)の鍵盤を弾きながら、200年前の音楽を奏でるなんて、短いスパンに思えてきます。
私の亡き弟が「僕は考古学か地質学に進みたい」と中学生の頃、言っていたことを思い出します。ロマンのある優しい弟でした。
けっきょく化学の道に進みましたが、もしも考古学に進んでいたら・・・と思うことがあります。
似ているところがほとんどなかった姉弟のDNAの中に共通する要素があるとしたら、縄文時代への憧れです。
先日、移動の途中でふらりと立ち寄った釈迦堂遺跡博物館では、
水煙文土器(国指定重要文化財)はじめ、エネルギーと遊び心と緻密さが集約された土器に魅了されました。
高速道路の工事中に土器が発見され、遺跡博物館が建設されたということですが、土偶だけでも1116点という出土数。
自然への畏怖と祈りが形になった数々の土偶。女性を讃え様々な土偶を作り、キラキラ輝く黒曜石を矢じりの材料にし、実用を兼ねた美しい器や装飾品を創る縄文の人々。
今は高速道路が通っている釈迦堂ですが、当時の縄文人達は、車も無いから恐るべき距離を徒歩で行き来し、自給自足を行い、工夫と創意に溢れた豊かなグルメ生活を送っていたようです。ご興味のある方は、中央高速・釈迦堂PA、移動の途中に是非立ち寄ってみてください。
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