「彩月会」コンサート

セレモアコンサートホール武蔵野での「彩月会」コンサート。プレイエルとベーゼンドルファーで、ショパンの名曲を聴いていただきました。

彩月会は、お花の師匠であられる師岡先生のもとで華道を学ばれておられる皆様による会です。会場に入ると、お着物姿の先生はじめ、華やいだ雰囲気がふわっと広がります。

プレイエルは、これまでどうしても下のファ♯の音が出なくて、ノクターン作品15の2はあきらめていたのですが、今日は、調子よくいい音を奏でてくれました。今日は、この音がうまく出た最初のコンサートです。
冬のこの時期、部品がはがれたり、雑音が起きたり、、、とトラブルも多い楽器ですが、現代の楽器の能率、パワーとはまた違う独特の味わいを出してくれました。
「英雄ポロネーズ」も現代の楽器で弾けば華麗なるポロネーズですが、プレイエルで弾くと貴腐ワインのような味わいといぶし銀のような深い音色のポロネーズになります。
ベーゼンドルファーは、音の切れ方がまろやかで、じわっと温かく響く楽器。ショパンを弾いていてもどこか温かい感じになりました。

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演奏後、今日ばかりは、和風のサロンに早変わり。
お花もお雛様カラー。道明寺、貝の形のおまんじゅう。野沢菜、おせんべ、日本茶。

「お花は、センス。でもそのセンスは、みなそれぞれ違うものを持っている。その個性を生かすように導くのが先生の仕事。この頃は突き放すようにしているの。先生がいないと活けられない、というのじゃ困るでしょ。一人で活けることができるようにするのが先生の役目。若いときから”普通”に”枠”にはまっちゃったらだめ。」
と師匠のお言葉。演奏にも通じるたくさんのお話をお伺いすることができました。

可愛い着物姿の中学生のお嬢さん。日本の伝統が今に息づくその姿に嬉しくなりました。
「弾くときの表情がとっても素敵でした。私も今踊りをしていていい表情を出せるようになりたいなぁと思ってるんです。」
と話しかけてくださいました。
「お花、お茶のほかに日本舞踊もなさるの?」
と訊ねるとなんと「いいえ。ヒップポップです。」
おしとやかな着物姿と可憐な声からは想像できない答えが返ってきて、2度びっくりしました。

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