諏訪響第148回定期演奏会

立ち見のお客様も聞き入る満員の岡谷・カノラホール。
熱気にあふれた諏訪響定期演奏会でした。

すべてがゴージャス。
開演前のロビーコンサートでは、ホルンアンサンブル、そしてアルプホルン4本まで登場。
客席前列にいた子供たちも目を輝かせて、柔らかな音色と長~い楽器に見入っていました。
諏訪響85周年という節目の年に、めったに聴くことができないホルンの魅力満載のプログラムを堪能しました。

前半は、守山光三先生の指揮で、「魔弾の射手」序曲、シューマン「4つのホルンのためのコンツェルトシュテュック」、
後半は、リヒャルトシュトラウスの「アルプス交響曲」です。
アンコールの「威風堂々」まで、すべてホルンが活躍する、一貫したコンセプトに貫かれたプログラム。
エネルギーに満ちあふれた舞台でした。

シューマン晩年の「4つのホルンのためのコンツェルトシュテュック」は、ホルンにテクニカルな課題をつきつけたような難曲。
ほんとにこんなことまでさせるの?!というパッセージの連続です。せり出しステージに登場した名手4人 ― 水野信行さん、丸山勉さん、山岸博さん、そして濱一さん。
柔らかで美しいロマンティックなアンサンブルや信じられないような高音のパッセージまで、シューマンイヤーにふさわしい演奏でした。

後半は、まさしくホルン大活躍のメインプロ。
翌日の「ホルンフェスティバルIN信州」のために諏訪入りした16名、そして諏訪響の4名のホルン奏者が加わり、総勢20名のホルン奏者さんたち。3階席に、BANDA HORN軍団が陣取り、一糸乱れぬ援護射撃。
アルプス交響曲の”嵐”では、ウィンドマシーン、サンダーマシンまで登場。

折しもこのコンサート直前、諏訪には嵐が吹き荒れ、停電まで起きる大雨に見舞われました。
会場に来る前、ちょうど5時頃、諏訪湖ほとりの宮坂商店でラーメンを食べていると、雷鳴が轟き、店内は一瞬真っ暗に。
開場時には、少し小雨になり、行列のお客さんが次々にホールに入ります。
理事長さんが入館されるお客様を案内されたり、入館されたお客様に、諏訪響の理事メンバーの方々がご挨拶されたり・・・。
人の情を大切にされる諏訪響の皆さんの温かい心を感じた次第です。

理事長さんが
「今日のうちの嵐は、本物以上ですよ。期待してね」
と一言。その言葉どおり、本物の嵐を超える迫力の舞台でした。
先日は、諏訪の御柱のエネルギーに圧倒されましたが、今回は、音楽の御柱。諏訪の底力を見せていただきました。

諏訪響さんとは、すでに3回共演させていただいていますが、10月には、ショパンのコンチェルトでもご一緒させていただくことになっています。
どうぞよろしくお願いいたします。

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