国立音大・演奏論A 筆記試験

演奏論Aの筆記試験を行いました。
今年は、鍵盤楽器講義(演奏解釈)とピアノ教育論の筆記試験も行いましたので、試験問題の作成がたいへんでした。
演奏論Aは、2006年から受け持っており、毎年の試験問題を私のウェブサイトで公開しています。

久元祐子ウェブサイト・国立音大試験問題・演奏論A2011年

単なる暗記した知識を問うことにならないよう気をつけています。
講義で学んだこと、みんなで議論したことが、ひとりひとりの血となり肉となっているか、主要な作曲家について、自分なりの作曲家像、作品像が結べているか、18世紀から19世紀にかけてのヨーロッパ音楽について、大きな流れや潮流が系統的に理解できているか、といった観点から出題しています。

毎年英文の問題を含めていますが、ヨーロッパ音楽について学ぶ以上、英語で書かれた音楽についての文章をある程度理解できるようになってほしい、と願っているからです。
英文の問題は、毎年モーツァルトを取り上げています。
これらの文章はテキストとして講義で使ったものではなく、学生にとっては初めて見るものですが、講義で学んだモーツァルトの作曲家像や作品像についての理解が身についており、そして、大学生としての標準的な英語読解力があれば、そんなに難しくなく答えられるような問題を心がけています。
今年は、
The Compleat Mozart: A Guide to the Musical Works of Wolfgang Amadeus Mozart
edited by Neal Zaslow with William Cowdery
から出題しました。

compleatmozart

学外の方も、一度眺めていただけましたら光栄です。

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