PTNA本部で行われた音楽総合力UPワークショップ、第3回の今日は、指揮の広上淳一先生による講演
「京都市交響楽団と私~信頼と愛情に育まれる演奏」でした。
ピアノの先生方を対象に、ピアノだけでなく、さまざまな総合力UPを目指し、ワークショップを開催。今年で5年目を迎えました。ピアニストだけでなく、指揮、作曲、出版、教育、コンサートマスター、音楽学、、、、など各界の先生をお招きしての講座です。
今回は、PTNAメディア委員として 委員長の武田真理先生、そして多喜靖美先生と私の3人が参加させていただきました。
オーケストラが若い指揮者をいびり倒す伝統?!があった時代、指揮者とオーケストラはまさに「戦い」。
でもそんな状況の中、逆に鬼気迫るいい演奏になったりしたこともあったそうです。
広上先生ご自身も20代のお若い頃、京響を初めて指揮されたとき大喧嘩。その後20年近くたって常任指揮者に迎えられた経緯に、会場は爆笑。
海外のオーケストラも含め、これまでの多くのご経験から得た極意が「微熱型指導」とのこと。
熱血型で空回りするのではなく、それぞれの力を自由に発揮できるようにしていくスタイルで、京都市交響楽団を指揮されておられるそうです。
テレビ番組のインタビューに答えている京響メンバーが「弾くのが楽しい!」、そして会場のお客様が「楽しそうに弾いているオーケストラを見るのが楽しい」と話しているのが印象的でした。お客様の層を広げていく企画や地元に親まれるオーケストラを目指すアイディアも加わり、定期公演の”満員御礼”が続いているそうです。
終わってからの懇親会では、ピアノの先生方のご意見も。
「微熱って難しいですね。レッスンをしているとついつい熱が入り過ぎて時間を延長。エネルギーと愛情をかけたつもりが、当の本人は”今日のレッスンではひどい目にあったよ”って言っているらしい。情熱が必ずしも歓迎されないことも多い」
そんな悩めるピアノの先生方にとって多くの示唆に富んだ講座となりました。
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