大雪山 神々の遊ぶ庭

新評論から出版された「大雪山 神々の遊ぶ庭」の出版記念トークショーが新宿紀伊国屋で開催され、著者の西原義弘さん、清水敏一さんにより、出版秘話、大雪山についての愛情あふれたトークが繰り広げられました。東川町の松岡市郎町長さんはじめ、東川町の応援団の皆さんも参加。和気藹々としたトークショーとなりました。
大雪山は、アイヌ語で「カムイミンタラ」。”神々の遊ぶ庭”と訳されていますが、ヒグマを神の化身として恐れていたアイヌの人々によって呼ばれた名前。言ってみれば、ヒグマの遊ぶ庭でもあるわけです。大自然は、人を寄せ付けない厳しさを持ち、人の力をはるかに超えた雄姿を私たちに見せています。
大雪クリスタルホールでリサイタルをさせていただいた翌日、大雪山に登ったことがあります。ヒグマに備えて、鈴をチャリンチャリンと鳴らしながらの登山でした。神秘的で、豊かで、厳しくて、雄々しい山というイメージです。澄み切った空気の中、頂上でいただいたコーヒーのおいしさは忘れられません。
東川町は、全戸が上水道0円。蛇口をひねると天然ミネラルいっぱいの湧き水がこんこんと流れ出し、飲み水だけでなく、お風呂も洗車もすべてミネラルウオーター!というなんとも豊かな自然に恵まれた町です。子供の数が増えている東川町では、職人さんたちの手により生まれた子供に椅子がプレゼントされているそうです。大人になって東川を離れても、必ず「ぼくのいす」がある自然豊かな東川に帰ってきてほしい・・・という願いがこめられた椅子。
大雪山を抱き、原水が流れる東川町は、写真の町としても知られます。今回も美しい写真がたっぷりと用意されていたようなのですが、紀伊国屋さんのコンピュータとの互換性のせいか、スライドが一枚も映りませんでした。「都会の人間よ!写真ではなく、実物を見にくるがよい!」という大雪山の神々からのメッセージかもしれません。今年の紅葉の季節には、ヒグマに気を付けながらお邪魔しようと思っているところです。
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ユーモア絶好調で会場を沸かせた松岡東川町長さんと、盛りだくさんのトークショーを終え汗をふく著者の西原さん

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