春への憧れ

昨日は立川法人会砂川東支部女性部会主催の「春を呼ぶコンサート」でソプラノの高橋薫子さんと共演。お得意の「ムゼッタのワルツ」やヴィオレッタの「あぁ、そは彼の人か」など美声を披露してくださいました。会場には春の花が飾られ、澄んだ歌声が響く中で一足早い「春気分」!
今日はモーツァルトの「春へのあこがれ」のメロディーを口ずさみながら神戸へ。手には6月神奈川フィルさんとの共演予定の「第27番ピアノ協奏曲」の譜面。この曲の第3楽章には「春への憧れ」の旋律が使われています。
先日、日本抒情歌集を見ていたら「早春賦」の冒頭のメロディーも「春への憧れ」にとてもよく似ていることに気づきました。アルペジオの上行が軽やかな足取りとウキウキした気分を表すかのようです。
折しも阪神・淡路では、春の風物詩「いかなご」漁が3月7日に解禁されたばかり。
新仔の時期は、今だけです。この時期の繊細な「いかなごのくぎ煮」の美味しさは格別!
去年の新仔より、大ぶりです。早速、つやつやの出来立てを頂戴しました。新鮮な海の幸の風味が凝縮した「いかなごくぎ煮」は最高!常温保存で翌年まで食べることができるそうです。
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家庭によって、味付けも様々。生の「いかなご」を大量に買って五徳を3つ並べ、朝から晩まで炊き続ける、という方のお話を聞きました。この日だけは、お母さんがずっと「いかなご」にかかりっきりなので、家族は白いご飯を持って「いかなご」をつまみ、足りなければ自分で勝手に野菜などを食べるとか。
六甲道の通り沿いでも「いかなご」を炊く香りがあちらこちらからふわっと漂います。
神戸に「春」到来!
我が家のベランダで育てているパンジーも次々に咲き始めています。
夕方からは、春風に揺れるパンジーを見ながら、作曲家リストについて執筆。
パンジーの名前は、深く思索に耽る風情から「パンセ(思想)」にちなんで名付けられたそうです。
華麗な名人芸の派手なイメージが強いリストですが、
思索に耽る姿や晩年の苦悩の日々は見過ごされがち。
ゆっくりとした味わい深い曲の紹介とともに、そんなリスト像を言葉にしたいと思っています。
(4月下旬出版予定です。またあらためてご案内させていただきます)

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