最後のピアノ協奏曲

朝日カルチャーセンター新宿で、モーツァルト生誕260年記念講座「最後のピアノ協奏曲」と題したレクチャーコンサート。モーツァルト最後のピアノ協奏曲 第27番 KV595について、演奏を交えてお話しさせていただきました。

第1楽章の完成された形式美、光と影のうつろい、第2楽章の気品に満ちた旋律と涙があふれるようなハーモニー。第3楽章の飛翔。「春への憧れ」や「コシ・ファン・トゥッテ」のドラベラのアリア”恋は小さな泥棒”との類似など・・・。奏者として感じるこの曲の魅力をお話しさせていただいた90分でした。

20160521

鳥の鳴き声、風のそよぎなど音符の合間からは、様々な自然の姿も見えてきます。
そして光が降り注ぐ前にあえて闇の響きで覆ったり、大胆にハーモニーを切り替えたり、天才モーツァルトのアイディアが泉のごとくあふれ出てきます。

振り落とされそうなスピード感、時空を超越したスケールの大きさ、慈愛に満ちた響き。
魅力を言葉で表現しきれないもどかしさを感じつつ、けれどこの曲への想いを私なりにお伝えできたかと思っています。

今日は、ピアノ一人でコンチェルト、という無謀な?!レクチャーでしたが、来週は、指揮者の伊藤翔さんと一緒に(5月28日モーツァルティアン・フェライン例会)、そして来月は神奈川フィルさんと一緒に(6月14日神奈川フィル特別演奏会)共演させていただきます。

ご都合およろしければ、是非そちらにもおでかけください。

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