8月6日神戸で開催されました中国音楽国際コンクール本選大会の審査員として、たくさんの中国のピアノ曲を聴かせていただきました。
日本で唯一、中国音楽作品のみを対象とした国際コンクール。ピアノ、声楽、器楽、各ジャンルに分かれて中国からもたくさんの参加者の皆さんが集いました。
コンクールのロゴは、音楽の《楽》の古い漢字を象ったデザインです。
本選に先立ち、第一楼で行われた
審査打ち合わせと審査員懇親の集い。元大阪音楽大学学長の永井譲先生ご夫妻、天津音楽舞踊学校校長の靳凱華先生、パリ北京文化協会会長の時可龍先生らと中国、日本の音楽談義で盛り上がりました。
タイムスケジュール、コンクールの段取り、中国との連絡調整など、多岐に亘るこまごまとした事柄を着々と積み上げ、回を重ねてこられた国際音楽協会の張文乃理事長のエネルギーと情熱に敬服いたしました。
本選で繰り広げられた中国のピアノ作品が持つドラマティックなスケールの大きさと大陸の大らかさ!あらためて新鮮な魅力を感じました。
ピアノという西洋の楽器と中国の歴史の重みがひとつになり、独特の世界観と時間芸術が体現された音楽の数々。
雨乞いの踊りを現した《早天雷》、北京オリンピックの際に歓迎式典曲として作られた《撤尼幻想曲》など、印象に残る曲がいくつもありました。
フー・ツォンなどの巨匠、ランランら若手人気ピアニストの出現など、これからの中国ピアノ界には目が離せません。
そして楽器の世界でも、中国はこれからのピアノ市場として大きなシェアを持つことは間違いありません。
ピアノ作品を通じて、中国の持つ巨大エネルギーを感じた2日間でした。
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