音楽散歩@楽器学資料館

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国立音楽大学楽器学資料館、リニューアルオープン記念イベントとして、5台の歴史的ピアノを演奏させていただきました。
まずは、プレイエル(1848年製)、エラール(1850年頃製)の聴き比べ。
蝋燭の明るさで静かにスタートしたショパンの「ノクターン」。
華やかなリストbyエラールとの対比で、プレイエルの個性が浮き立ちました。
そして現在行われている企画展「ウィーンのピアノ その音色の世界」のコーナーに移り、
グラーフ(1839年製モデルの複製)でシューマン、ベーゼンドルファー(1898年製)でブラームス、
最後にシャンツ(1820年頃製)でモーツァルトのトルコ行進曲。
ドン!というトルコペダルで、初めてその音色を聴かれた皆さんが「ギョ!」としました。
おそらく、これらの音色変換装置は、そんな驚きや意外性や変化を求めて装備されたのでしょう。
終演後、学生たちが来てくれて
「ピアノが好きになった」「ピアノがすぐに弾きたくなった」「先生がショパンを弾いたあのピアノが欲しくなった」と
口々に感想を言ってくれました。
「あ~癒されました~!」という学生、
そして
「美しいメロディとピアノの響きが1週間の疲れを全て洗い流してくれるようでした。」というメールももらいました。
多くのカリキュラムと朝から晩までのハードワークで、学生生活もいろいろ大変なのでしょう。
非日常への誘いと歴史的ピアノへの関心を持つきっかけになってくれたとしたら嬉しい限りです。
19世紀、ピアノの個性が最も発揮されていた「ピアノ黄金時代」。それら各々の美学と音色を
現代ピアノの演奏にも生かしていきたいと思っています。

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