イタリア・ロヴェレート国際モーツァルト音楽祭@イゼラ

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イタリア国際モーツァルト音楽祭でのリサイタル、今年はフォルテピアノでの出演となりました。最新リリースのCD「優雅なるモーツァルト」でフォルテピアノと現代のベーゼンドルファーの両方で同曲を演奏し、またKV331の自筆譜発見バージョンと旧バージョンの両方を演奏した本邦初のCDを高く評価してくださったイタリア国際モーツァルト協会の企画で、フォルテピアノでの演奏会が実現しました。
ヴァルター・モデルのフォルテピアノがパドヴァから運ばれ、制作者のポール・マクナルティの工房にいらしたこともある調律師さんによって朝から念入りに調整が施され準備万端。リハーサル後も手を入れてくださる真面目な調律師さんでした。
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私のヴァルター・モデル(ペトロゼッリ制作)の楽器に比べて乾いた歯切れの良い音がします。おそらくハンマーの皮がよく張った状態にあるのでしょう。
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石造りの建物はよく響くため、フォルテピアノの演奏にはありがたい限り。お客様が満員になって、ほんの少しデッドにはなりますが、細やかな変化を楽しんでいただける空間でした。日本では、「短足台」と呼ばれる板が使われますが、膝レバーを押し上げてダンパー解放を行うフォルテピアノの場合、膝から下が短い日本人には必要不可欠な板です。日本を出発前にイタリアモーツァルト協会に連絡したところ、「こちらでは、使う人がいないので、、、、」という返事。ほうぼうを探してくださり、舞台の大道具なども担当しておられる美術家が貸してくださることになり一安心。
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モーツァルト協会会長とイゼラ市文化担当官によるコンサート前のご挨拶も会場を笑いの渦に巻きこみ、まさにサロンの雰囲気です。マルツェミーノを飲んで会場入りした私も今日は、イタリアスタイル。インスブルックから音楽祭のツアーが組まれて、観光バスで現地入りされたお客様もいらして、会場は熱気にあふれています。新聞記事の効果もあってか、満員御礼となりました。
下の写真は、演奏会後の打ち上げではなく、演奏会前のひとときです。イゼラという街は、ワイナリーがあり、ドン・ジョヴァンニの台詞に出てくる「素晴らしいマルツェミーノワイン」の醸造で知られています。
「飲んだら弾くな、弾くなら飲むな」という師匠の教えを守り、演奏会前にはアルコールご法度と決めている私だったのですが、「モーツァルトが愛したワインを少し飲んだほうがいいモーツァルトが弾ける」という強い勧めに従い?!ちょっといただきました。マルツェミーノワインにもいろいろランクがありますが、緑のボトルの濃厚なかなり美味しいワインでした。
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一番手前がイゼラ市の文化担当官。一番奥がモーツァルト協会会長。私の左の男性が移動の際、毎回お世話くださっている方です。この男性の運転した車が、夜大変なことになるのですが。。。このときはまだ知る由もありません。
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コンサート前のひととき、風光明媚な風景とマルツェミーノの香りを楽しみました。
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続く・・・

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