国立音楽大学夏季講習会(社会人対象)

今年も、2日にわたって、国立音楽大学・社会人対象の夏季講習会を担当させていただきました。
卒業生の方を中心に、ピアノの先生として活躍されておられる方、演奏活動や勉強を続けてこられている社会人の皆さんを対象にした、講座と公開レッスン。

これまでのお部屋では少し窮屈だったこともあり、場所がオペラスタジオに設定されました。
普段、オペラの授業が行われ、オペラ公演に向けての練習が重ねられている大きなスタジオです。
「フィガロの結婚」「コシ・ファン・トゥッテ」の名場面がステージで繰り広げられる瞬間をこれまで何度も見てきていますので、空間にモーツァルトのオペラの香りが残っているような感じがして、
モーツァルトの歌心をいかに演奏につなげるかの話にも、ついつい熱が入ってしまいました。

初日は台風直撃の恐れがあり、岡山、神戸、名古屋など新幹線でいらっしゃる皆様にとっては大変な講座となりましたことをお詫び申し上げます。

とにかく、講座を終えた皆様が無事にご帰宅くださることを願った次第です。

今回は、現代ピアノとモーツァルト時代のフリューゲルの両方を使っての講習会+公開レッスン。
モーツァルトの幻想曲 ニ短調KV397、ハ短調KV475、ピアノ・ソナタKV331 ,KV332を題材に、モーツァルト漬けの2日間となりました。

フォルテピアノを弾くことで初めて「モーツァルトの軽やかさと気品」を実感した、と
受講生として参加してくださった方からの一言はとても嬉しかったです。

ト短調の強風が吹き始める箇所、嵐の場面からもとの平安の世界に戻る箇所、などスタジオの外に吹き荒れる風や台風一過の空模様がそのまま音楽になっているようでした。

最後の質問コーナーでは、楽しい「本音トーク」から楽譜の読み方、製本の仕方まで、、、。
様々に音楽に向き合ってこられた受講生の皆さんとの意見交換の場となりました。

お暑い中、ありがとうございました。おつかれさまでした!
素敵な夏休みをお過ごしください。

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