第25回セレモアチャリティーコンサート@紀尾井ホール

うらららかな春の陽気に恵まれ、気分も上々。桜吹雪散る紀尾井ホールへ。
ウィーンの春風とともに日本に到着して3日目のベーゼンドルファーも無事搬入が終わり、スタンバイOK!

11時15分からのリハーサルも順調に進みました。
「おなかすいたわね~」の美しいプリマドンナの声を合図に、13時から「セレモアお弁当」を囲んでランチタイム。

15時オンタイムに、満席の会場で、モーツァルト「魔笛」序曲スタートです。
「平成最後のセレモア・チャリティーコンサート。モーツァルトにとって最後のオペラ ”魔笛” 序曲で始まりました・・・」とウィットに富んだ松平定知さんの温かいお声で進行が進みます。

溌剌としたモーツァルト:ピアノ協奏曲「ジュナミ」は、春の陽気にピッタリの曲です。青春時代のモーツァルトのエネルギーが音符の間から迸ります。そのスピード感に振り落とされないよう、けれど冒険と挑戦の気概を持って・・・。第2楽章は、天才モーツァルトのアリアがそのままピアノの音符に変身したような歌心にあふれています。

コンチェルトの舞台のときには、柔らかさが命!のベーゼンドルファーであっても、優雅さの中に硬質な輝きとよく通る明快な音色、輪郭のはっきりとした粒立ちが求められます。そんな要求に応えてくれる今回のベーゼンドルファー280VCでした。楽器が本領を発揮してボディ全体を鳴らしてくれた実感がありました。

ピアノ・ソロのアンコールには、しっとりとしたグリークの「アリエッタ」。
後半の「大きな歌」の前に、アリエッタ(小さな歌)でつなげたい・・・とそんな思いでした。

休憩後、福井敬さんの「荒城の月」で始まり、澤畑恵美さんの「浜辺の歌」「この道」など日本人の心に残る、そしてこれからも歌い継いでいきたい曲を静かにお届けしました。

最後は、お二人の得意とするイタリアもので、会場は一気にブラボーの大歓声、熱狂、手拍子!
お客様を惹きつけ、魅了するプリモ、プリマのパワーに圧倒されるステージでした。

最後のアンコールは出演者全員で「ふるさと」。私のピアノ伴奏でリート風に始まり、オペラのアリア風に二人の重唱、ダイナミックにオーケストラが加わり、3番は会場のお客様とともに全員で斉唱。
会場が一つになった瞬間でした。

新しく始まる「令和」の時代が、皆さまにとって素晴らしい日々となりますように、と願いを込めて、感謝とともにコンサートが終演となりました。

舞台から袖に入り、平成最後の?!記念撮影。
右から司会の松平定知さん、マエストロ伊藤翔さん、神奈川フィルハーモニー管弦楽団コンサートマスター﨑谷直人さん。左から編曲の大橋晃一さん、テノール福井敬さん、ソプラノ澤畑恵美さんです。

コンサートにご尽力くださいましたすべての皆様に心から御礼申し上げます。

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