市町村アカデミー

千葉県幕張の市町村アカデミーでレクチャーコンサートをさせていただきました。

リハーサルの時間は、ヴァルターの音をどう広い会場に響かすかをいろいろ試しました。
後ろの壁に何センチつけるとか、少し楽器の胴体に角度をつけて振ってみるとか、ほんのちょっとのことでまったく響きが変わってくるのです。
満員の状態と空っぽの状態では音響も違うし・・・。
思案のしどころですが、予想をつけて、決めてしまうとエイヤ!と始めるしかありません。

モーツァルトの上司であるコロレド大司教の話、ライバルだったクレメンティについてなど、当時の音楽家の生活を時代の感覚の中でとらえていただくようプログラミングしました。

いつもは、けっこう時間ピッタリでまわりに褒められるほうなのですが、今回は・・・反省しています。
最近、90分の講演が多いせいか、体内時計が90分にセットされているふしがあり、最後、あ!と思ったときに、すでに59分。
1分でまとめなくてはならなくなりました。
現代のグランドピアノだったら上に乗せてたまにチラッと見ながらピッタリに終わらせることが出来たかもしれませんが、古楽器ヴァルターに敬意?!を表して一切何も乗せていなかったせいかもしれません。
時間切れになってしまって、まだまだお話しできないことがたくさんありました。
受講生の皆様、申し訳ありませんでした。

いろいろとお世話くださいました市町村アカデミーの皆様、
お世話になりまして本当にありがとうございました。

コメント

  1. yuko_hisamoto より:

    > 昨日の東京新聞夕刊に、久元さんの記事が出ていました。美子皇后献上の「エンペラー」の復刻版を奏でたそうですね。感想を見て、どんな音なのか聴いてみたくなりました。今度中野に行った際には是非とも見てみたい楽器です(弾けないので見るだけです)。
    是非!なかなかゴージャスな雰囲気のピアノです。
    > 今日のブログ見て、実は今一番気になっているクレメンティについて、公演されたとか・・・。かなり気になります。
    二人のライバル対決の際、クレメンティのことをモーツァルトは酷評しましたが、クレメンティのほうは、モーツァルトを絶賛しています。けれどクレメンティの腕前はかなりのもので、天才モーツァルトと言えども内心、無視できないほどの存在感を感じ、強烈なライバル意識を燃やしたのではないでしょうか。
    クレメンティがウィーンを去るとき、モーツァルトは内心ほっとしたのかもしれません。
    > きっと同じ時代に活躍した作曲家を聞くと、モーツァルトもまた違って聞こえるのでしょうね。
    そう思います。星の数ほど活躍した作曲家のほとんどは、現在演奏されることがほとんどありませんが、モーツァルトは、同時代の彼らからかなりのことを吸収し、自らの中にとりこんでいきました。モーツァルトが影響を受けた彼らの音楽を聴くことによって、モーツァルトの学習の過程を知るとともに、モーツァルトの比類のなさを余計感じることができるように思うのです。

  2. ひひ より:

    昨日の東京新聞夕刊に、久元さんの記事が出ていました。美子皇后献上の「エンペラー」の復刻版を奏でたそうですね。感想を見て、どんな音なのか聴いてみたくなりました。今度中野に行った際には是非とも見てみたい楽器です(弾けないので見るだけです)。
    今日のブログ見て、実は今一番気になっているクレメンティについて、公演されたとか・・・。かなり気になります。特にモーツァルトが酷評をしたといわれるクレメンティの作品、交響曲から聴いています。モーツァルトと同じ時代の作曲家の曲をもっとたくさん聴いてみたくて・・・。でも、ハイドン、ベートヴェン以外は、あまり同世代の作曲家を知らないので、探すのに一苦労です。(後はサリエリ位です)。
    きっと同じ時代に活躍した作曲家を聞くと、モーツァルトもまた違って聞こえるのでしょうね。